
自転車に乗って高遠町文化センター駐車場を出発するモニターツアー参加者
自転車を活用したガイド付きモニターツアーが10日、長野県伊那市高遠町で開かれた。市地域おこし協力隊の石井基裕さん(30)がガイド役となり、見頃を迎えた紅葉や高遠藩ゆかりの職人集団「高遠石工」の石仏を巡った。自転車には専用のアプリを組み込んだスマートフォンを取り付け、道路空間のデータを収集。自転車による観光の可能性や道路整備の課題を探った。
石井さんは「伊那あそびクリエイター」として4月に地域おこし協力隊に就任。アクティビティー・体験施設の横断的なつながりによる魅力創出や相乗的な誘客、観光プログラムの企画・実施などの任務に取り組んでいる。
この日は電動アシスト自転車5台を用意。市民のほか、市と「道路空間整備システム構築プロジェクト」に関する協定を結ぶ舗装大手の大成ロテック(東京)社員や協定のアドバイザーを務めるモビリティジャーナリストの楠田悦子さんらが参加した。
一行は高遠町文化センター駐車場に集合した後、石井さんを先頭に出発。建福寺や高遠ダム、香福寺などを巡る約10キロのコースを半日ほどかけて楽しんだ。各ポイントでは石井さんが見どころを解説。また、自転車に取り付けたスマホでは動画の撮影のほか、GPS(衛星利用測位システム)による位置情報や速度などの情報を収集した。
石井さんは「桜だけではない通年観光に向け、紅葉や石仏といった観光資源を結び付け、商品化につなげたい」と説明。市自転車活用推進計画の策定にも関わった楠田さんは「同計画では自転車観光の推進に向けたルートづくりを掲げており、自転車に適した道路整備を進めていく必要がある」と話していた。
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