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北羽新報社

藤里町に家族で移住、ヒツジの牧場開設

妻で牧場の代表の友美さんと2人で「宮の羊の牧場」を始めた宮野さん

 藤里町に移住し、綿羊の飼育を計画していた地域おこし協力隊員の宮野洋平さん(40)が、町大野岱放牧場の一部で自身の牧場「宮の羊の牧場」を開設した。現在は42頭のテクセル種、サフォーク種などを導入。「初めて自分たちのヒツジを迎え入れ、改めてその大切さを実感している」と宮野さん。繁殖期を経て、「ちゃんと繁殖できるかどうか気を付けて見守っていきたい」と話す。

 宮野さんは群馬県渋川市出身で、動物関連の専門学校を卒業後に国内やニュージーランドの牧場で働きながら畜産を学んだ経験があり、3年前から藤里町で自身の牧場を開設する計画を練ってきた。今年度、町の地域おこし協力隊員として家族4人で町に移住。大野岱放牧場で学びつつ、週1日は、町内の産直施設「白神街道ふじさと」で接客などの仕事に携わりながら準備を進め、目標にしていた自分たちの牧場「宮の羊の牧場」をオープンした。
 牧場の代表には妻の友美さん(35)が就き、宮野さんは牧場長の立場で、二人三脚での経営。場所は大野岱放牧場の一部を町から借り受け、現在は広さが117平方㍍の仮畜舎だが、いずれは本畜舎も建設する計画。1年目の今年は北海道と岐阜県から、いずれも食用種のテクセル種、チェビオット種、サフォーク種合わせて42頭を導入した。ヒツジは現在、繁殖のシーズンに入り、交配するかどうかを日々見守っている。
 「自分たちにとって初めてのヒツジということで、今までとはまた違って大切さを感じた」と話すが、これまで重ねてきた経験からノウハウの蓄積もあり、「ヒツジの飼育に関してぶつかったところはない」と言う。ただ、気をもんでいるのが、無事に繁殖できるかだ。
 先月下旬までの繁殖シーズンでヒツジが繁殖できるかが重要なところで、「しっかり確認したい」。計画では繁殖によって来シーズンは40頭ほど、少なくとも30頭は増えるとみているが、「繁殖が成功するかどうかに牧場の成否が懸かってくるので、よく観察しないといけないと思っている。仮にうまくいかない場合は別の計画を考えなければならない」と、まずはここが牧場の未来を左右するポイントと捉える。
 精肉としての出荷は来年の今頃になりそうだが、「それまでに多くの人に知ってもらっている牧場にしたい」と考え、SNS(インターネット交流サイト)などで情報発信を始めた。ヒツジの飼育だけでなく、事業として成功するための全体像を描いている。
 最終的には「精肉など1次産業だけでは難しいので、羊毛や皮など副産物を利用した6次化も考えられたらいいと思っている。100頭ぐらいまでなら、夫婦2人でやっていけるはず」と将来像も描きながら、藤里町で念願の牧場開設の一歩を踏み出した。

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