「あかちゃんってパンみたい」 能代市の田中さん絵本初出版
子育ての経験を基にした絵本「あかちゃんってパンみたい」を出版した田中さん
能代市二ツ井町の田中真理子さん(37)が、子育て中に感じた思いを基に制作した絵本「あかちゃんってパンみたい」を出版した。育児をテーマにしたイラストがSNS(インターネット交流サイト)で話題を集めたことを機に友人の勧めで出版を検討、オリジナル絵本通販サイトを利用して絵本作家デビューを果たした。田中さんは「子育てをテーマにした作品を形に残すことができて、とてもうれしい。子育て中のお母さんに共感してもらえたり、親子で読み聞かせを楽しんでもらえたら」と話している。
田中さんは、能代山本子育てサポートグループ・ちゅちゅの代表を務めるほか、「おひさまラボ」としてベビーマッサージやパステルアートにも取り組んでいる。
子どもの頃から絵を描くのが好きで、結婚・出産後も育児の合間に趣味でイラストを描いてきた。4月には、授乳や育児の喜び、楽しさ、戸惑いなどをパステルアートのほのぼのとしたタッチで描いたイラストがSNSで話題を集めた。その際、友人たちから絵本化を期待する声も多く、出版に向けて後押しされたという。
その後、インターネットで絵本を出版できるサイトを見つけて原画を郵送。出版の基準をクリアし、先月24日の自身の誕生日に合わせて待望の絵本を出版した。
第1弾となった作品「あかちゃんってパンみたい」は、昨年産まれた三女(1)をモデルに、生後半年前後の肌がパンのように柔らかく感じた経験を絵と短い文で表現。色鉛筆とパステルのほのぼのとしたタッチで描き、「パンみたいにむちむちのうで」「パンみたいにいいにおいのほっぺ」「まるまるまる ころころころ」などという文に、赤ちゃんへのいとおしさを込めた。
中学時代から絵本作家になることが夢だったという田中さんは、出版後、通販サイト・Amazonの検索ページで作品が表示された時は感動。家族や友人たちからも祝福を受け、「早速購入してくれたという人もいて本当にうれしかった」と笑顔を見せる。
1歳から小学4年生までの3人の子どもを育てる母親として、「子どもの成長はあっという間。小さい頃の一瞬を忘れないように、子どもの写真を残す親が多いと思うが、私は子育てで感じた思いを絵本という形で残していけたら」と語る。
これまでに描きためたイラストや現在制作中の作品もあり、「シンプルだけど面白い絵本に憧れる。お母さんたちから共感してもらえたり、親子で楽しめる絵本を作っていきたい」と話している。
全16㌻、定価1200円(税抜き)。Amazon、またはオリジナル絵本通販サイトYOMOから購入できる。
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