通行止め一時解除 熊野古道「赤木越」ルート
赤木越ルートを通行するため、音無川に架けられた木橋(10月31日、田辺市本宮町三越で)
昨年8月下旬の台風20号以降、通行止めとなっていた和歌山県田辺市本宮町の熊野古道中辺路「赤木越」ルートが、2日から通行できるようになる。音無川に簡易な木橋を架けるなど迂回(うかい)路を設けた。通行止めは一時解除で、期間は現在のところ未定。
赤木越は「湯之峯道」とも呼ばれ、湯の峰温泉から西へ三越峠に至る古道。2016年には世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に追加登録されており、熊野本宮大社や湯の峰温泉などを周遊できるコースの一部としても人気が高い。
昨年夏の災害では、赤木越分岐付近に架かる橋や道が流失したほか、世界遺産に登録されている部分へとつながる作業道も崩れた。その後、一部の復旧が進んだことから、観光客が増える今年4月下旬から6月下旬に通行止めを一時解除したが、その後は復旧工事のため再び通行できない状態が続いていた。
今回は復旧工事が行われている場所の上流に木橋を設けるなどし、三越峠へと至る古道のルートと接続させて通行止めを一時解除した。
ただ、大雨などで音無川が増水した場合や災害復旧工事の進捗(しんちょく)状況によって、再び通行止めになる可能性があるほか、発心門王子―猪鼻王子―赤木越分岐の区間については工事の関係で迂回路での通行となる。
問い合わせは世界遺産熊野本宮館(0735・42・0751)へ。
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