手話を練習する受講者（市医師会館で）

　山口県宇部市医師会（黒川康会長）の医療従事者向け「手話基礎講座」が３１日、中村３丁目の市医師会館で開かれた。医師や医療事務員、介護士ら５０人が聴覚障害について学び、患者の気持ちに寄り添った支援方法について理解を深めた。医療スタッフが手話スキルを身に付けることで、聴覚障害者が安心して利用できる医療機関を目指そうと始まった講座の第２回。講師は、市社会福祉協議会コミュニケーション支援室の小林厚史室長と岡村元美さんが務めた。同協議会の有田信二郎会長は「こうした場を設けていただき感謝。障害の基本を知り、支援に役立ててもらいたい」とあいさつ。講座では、小林室長が「お大事に」「こんにちは」など、すぐに使える手話を伝授。岡村さんは、聴覚障害者が実際にどんな場面で困っているのかなど、手話通訳の仕事をする中で経験したさまざまなエピソードを語った。黒川会長は「職員が障害を理解し、少し歩み寄ることで、患者さんに大きな安心感を与えられる。うまくコミュニケーションを取れるようになってほしい」と習熟に期待を寄せた。