いにしえの「たたら製鉄」を再現 豊橋工科高の3年生
県立豊橋工科高校で12日、戦後に途絶えた「たたら製鉄」を学ぶ授業があった。自作の溶融炉で採取した砂鉄を熱して銑鉄を製造。平安時代にできた伝統製法を再現することで、先人のものづくりへの知恵や苦労を体感した。
機械科3年生の研究課題で2学期のテーマとして製鉄に挑んだ。過去にもたたら製鉄に取り組んだことがあり、今回も製法に詳しい愛知大学中部地方産業研究所の天野武弘さんから教わった。
原料の砂鉄は過去の授業でストックした田原市の表浜産を使い、レンガや土壁で固めた溶融炉も自作した。
生徒らは砂鉄と石灰石を混ぜた原料を溶融炉の補助道へ落とし、酸欠状態の炉内で溶融還元によって銑鉄を採取した。この日は原料約10㌔から鉄を作った。
溶融炉に砂鉄などの減量を入れる生徒ら=豊橋工科高校で
受講した朝倉魁翔さんは「ネット動画で関心があった。生産効率が低く大変な作業だったが、現代の技術の恩恵を実感できた」と述べた。
担当教員の三ツ井涼馬さんは「失われつつある技術を継承し、製法や材料に乏しかった先人の苦労を学んでほしい」と述べた。
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