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長野日報社

求む「伊那紬」の織り手 継承へ若手人材募集 長野県駒ケ根市の久保田織染工業

木製の機織り機で伝統の「伊那紬」を織る女性

 織り物用の絹糸加工から染色、機織りとすべて手作業で行う「伊那紬」の人気と需要が高まり、機織りをする「織り手」が不足している。伊那紬の伝統を守る唯一の工房、久保田織染工業(久保田治秀社長、長野県駒ケ根市東町)は、機織りを仕事とし、技術を後世に継承する若手の人材を探している。

 同社は1910(明治43)年に創業。今年114年を迎えた。自社では1本の絹糸を何本も重ねてよりを掛け、機織りに適した強度と太さにする「ねん糸」という作業や、用途に応じて使い分ける天然の植物を原料にした草木染めと化学染料を使った糸染めなどの工程を含め、機織りに至るまでの工程を全て手作業で行っている。

 全国的には着物の需要が次第に減っている一方、同社の反物は、化学染料では出せない草木染めの優しい色合いや手織りによる生地の柔らかさが愛好者に好まれ、注文が増えている。だが、機織りをする女性の高齢化で引退する人も多く、織り手の数が不足する事態が続いている。

 久保田貴之専務(42)によると、紬織りは織り方の種類が多く、技術を覚えるまでには通常5年ほどかかるものの基本技術は集中すれば「半年ほどで覚えられる」という。技術は熟練した同社の職人が1対1で教える。技術を覚えれば、希望者は自宅に機織り機を設置して仕事をすることができる。

 東京都から9年前、駒ケ根市にIターン後、7年前に同社の織り手となった鮫島美紀さんは「手織りは、呼吸が荒れると折り目に出るほどの繊細さがある半面、織る作業だけに集中し、美しい生地を一反織り上げた時の達成感は大きな喜び」とし、「織り手は物作りが好きな方にお勧めの仕事」と話している。

 久保田専務は「仕事量は多いのに、圧倒的に織り手が足りない。今は在庫の確保も難しい状況。少しでも伝統技術に興味のある方は、ぜひ協力してほしい」と呼び掛ける。報酬は一反単位で支払われ、金額は織り方の難度によって異なるという。問い合わせは同社(電話0265・83・2202)へ。

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