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訪日客を茅野へ 世界的評価の小津安二郎監督ゆかりの場所で語らうツアー 長野県

無藝荘を貸し切り、小津安二郎監督ゆかりのゲスト(左から)兼松熈太郎さん、長井秀行さん)の話に耳を傾ける海外からの旅行客ら

世界的な評価を受ける映画監督で長野県茅野市とゆかりがある小津安二郎(1903~63年)を前面に出したインバウンド(訪日外国人旅行客)向けの1泊2日のツアーが8、9日の両日、茅野市北山蓼科の「無藝荘」を貸し切って行われた。米国とスペインからの訪日客4人が参加し、小津監督ゆかりの場所で生前の人柄を知る親族や映画関係者から語られる数々のエピソードに耳を傾けた。

茅野市が観光庁の補助金を活用して企画し、ちの観光まちづくり推進機構が販売した。昨年12月から毎月2回企画し、2月開催の2回に申し込みがあった。1人9万8000円~11万円という価格帯に、2回で計5人が申し込んだ。

無藝荘は小津が晩年仕事場や東京から訪れる映画関係者の接待の場として使用した山荘。蓼科の自然、人情、地酒を気に入り、この場所で「東京暮色」(1957年)以降、6本のシナリオを書き上げた。

ツアーでは、小津のおいの長井秀行さんと小津の助手を務めた映画監督の兼松熈太郎さんがゲストとして登場。ツアー参加者といろりを囲みながら語らった。

長井さんは小津が映画づくりで大切にした考え方の一端を紹介。「映画の良しあしは余韻。(上映後の)後味が悪いものは悪い。後に残った気持ちが良いものであれば成功」と語ったエピソードを伝えた。兼松さんは撮影現場での小津の様子を回想。「穏やかな人でスタッフを大切にし、若手の意見にも耳を傾ける人だった。ただ、妥協はしなかった」と話した。

ツアー客からは小津の女性の描き方や第二次世界大戦の捉え方などについて質問が出され、2人は映画での描き方を交えながら小津の心情を語っていた。

同日のツアーを見守った蓼科観光協会の柳澤幸輝会長は「インバウンド需要は拡大し、地方にまで波及しつつあるが、残念ながら蓼科には届いていない。海外でも高い小津監督の知名度が蓼科への誘客につながれば」と話していた。

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