村唯一のスーパー閉店 人口減で経営厳しく
閉店した「ふれあいマートあだち」(和歌山県田辺市龍神村西で)
和歌山県田辺市龍神村西のスーパーマーケット「ふれあいマートあだち」がこのほど、閉店した。村内で唯一のスーパーマーケットが閉店したことで、普段の買い物にも影響が出ており、近所の住民は「長く続けてくれていたので残念」「車を運転できない人は本当に困る」と話している。
「ふれあいマートあだち」は、約25年前に営業を始めた。手作りの弁当や総菜なども提供し、村で唯一のスーパーマーケットとして地元の住民に親しまれてきた。経営していた安達宗一さん(77)によると、人口の減少などにより厳しい経営状態が続いていたといい、7月末に閉店を余儀なくされた。
安達さんは「『村民の台所』として生活を支えている面もあり、店を閉めたくなかった。年配の方も多く利用してくれており、多少赤字でも続けたかった」と無念さをにじませた。
閉店したことを受け、近くに住む女性(77)は「人口が少なくなったので、大変だったと思う。長い間続けてくれて、みんな感謝している」と語った。また、「若い人は市街地まで車で買い物に行けるけど、車を運転できない高齢の人は本当に困っている。なんとか不便でなくなるようになってほしい」と話した。
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