全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

紀伊民報社

町内会のイベントに「助っ人」 市民団体が得意分野で協力

市民団体が助っ人に加わり、にぎやかになった盆踊り(和歌山県田辺市文里1丁目で)

 少子高齢化や社会情勢の変化で運営が難しくなった町内会を、さまざまな「特技」を持った市民団体が支援する。そんな第一歩になるか―。「新しい自治」を模索する和歌山県田辺市で、町内会のイベントの盛り上げに市民団体が一役買った。
 田辺市文里地区で19日、恒例の「夏まつり」が4年ぶりにあった。やぐらを囲む盆踊りの輪。その中心にいたのは「助っ人」だった。各地の盆踊りを楽しむ団体「盆踊り愛好会」の8人が踊り出すと、それを見ていた小さな子どもたちも親と一緒に参加。輪は次第に大きくなっていった。
 町内会長の新宅初枝さんは目を細めて、踊りの輪を見つめた。当初、盆踊りは取りやめの方向だった。主力だったメンバーは高齢になり、コロナ禍で3年間休止した影響もある。人が集まりそうになかった。子ども会に頼ろうにも、加入率は2割にも満たない。「もうやめるしかない」。そう思っていた。
 にぎわいを生む方策として、外部から「よさこい踊り」を誘致しようと働きかけをしていて、市民活動センター(高雄1丁目)と関わりができた。センターには子育て高齢者支援、防災、環境保全などの活動をする約180団体が登録している。センターと相談する中で、よさこいだけでなく、盆踊り、防災啓発でも市民団体の支援を受けることになった。
 新宅さんは「津波の心配がある文里は防災が重要な地区。イベントを通じ、住民同士が顔を合わせ、普段からつながりがつくれるよう意識している。町内会だけではここまでの盛り上がりを生み出せなかった」と連携の効果を語った。
 市が「新しい自治」のモデルとする「小規模多機能自治」を導入している地域では、行政と地域の間に立って、地域ニーズに対応する中間支援組織が重要な役割を果たしている。
 鹿毛智子センター長は「今回のケースは中間支援の一つの事例になると思う。町内会だけでイベントを盛り上げるのが難しい場合、相談しながらさまざまな支援ができる。他にもどんなことができるかを考えていきたい」と話している。

関連記事

紀伊民報社

ミカン収穫をお手伝い 学生が住民と交流、「地域のファン」に

 温州ミカンの収穫が続く中、和歌山県田辺市上秋津のミカン農家の畑で、県の内外から来る学生らが収穫作業を手伝っている。住民と行動を共にし、地域のファンになる学生もいる。  上秋津地域では毎年、農林...

空港からメリークリスマス JALベルスターが演奏 新千歳

日本航空(JAL)の客室乗務員によるミュージックベルチーム「JALベルスター2023」が11月30日、新千歳空港国内線ターミナルビルのセンタープラザでクリスマスコンサートを開いた。新千歳では9年ぶ...

荘内日報社

市街地に師走告げる音 出羽三山神社 「松の勧進」

 師走の訪れを告げる出羽三山神社(阿部良一宮司)の「松の勧進」が1日、鶴岡市の旧市内で始まった。大みそかから元日にかけて羽黒山頂で行われる勇壮な火祭り「松例祭」=国指定重要無形民俗文化財=の浄財を集...

闇に輝く人工雪 オープンへ着々 上士幌・ぬかびらスキー場

 本格的な冬が到来し、上士幌町のぬかびら源泉郷スキー場では、人工降雪機を使った人工雪作りが行われている。散布された人工雪がゲレンデを白く染め、24日に予定するオープンに向けて急ピッチで整備が進ん...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク