早乙女ら献上米のお田植【山口】

秋の宮中行事「新嘗祭(にいなめさい)」に献上される米のお田植え式が27日、山口市仁保上郷の平岡武さん(67)の水田で行われた。平岡さん、JA、市の関係者、早乙女が一緒に田んぼに入り、「恋の予感」の苗を植えた。
新嘗祭は、稲の収穫を祝い、その翌年の五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する祭祀(さいし)で、飛鳥時代に始まったとされる。11月23日に天皇陛下が全国から献上された新米を神々に供え、自らも食する。
山口県は1892年から献穀米お田植え式に参加しており、今年で132回目。県内持ち回りで、山口市では2013年以来10年ぶり。
神事の後、平岡さんと妻の恵子さん(63)、伝統的なかすり装束に身を包んだ早乙女らが広さ17㌃の田んぼにはだしで入り、横並びになって青い苗を丁寧に手植えした。平岡さん夫妻の間には、孫の田村朱莉さん(防府・右田小2年)も入り、稲作の貴重な体験をした。
式典では、JA山口県の金子光夫組合長があいさつし、来賓代表の伊藤和貴市長が「献納の大任を果たして」とエールを送った。奉耕者の平岡さんは「県内農家の代表は光栄の極みであり、この上ない喜び。身を引き締めて最善の努力を尽くしたい」と誓った。
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