マレーシアの人気トラベルブロガーが藤里町に
素波里キャンプ場でキャンプを体験する様子を撮影するフィキリさん(右)と、カメラマンのアディさん
東南アジアの広い範囲で人気のトラベルブロガー・フィキリさん(29)=マレーシア=が22日まで8日間、藤里町を訪れ、ユーチューブ配信のための撮影を行った。撮影のテーマは町内のゲストハウス運営グループの活動で、白神山地・岳岱トレッキングや町内散策、地元町民との交流の様子を、東南アジア向けに配信する。
フィキリさんの同町来訪は、昨年同町大沢に移住し、観光客なども利用できるゲストハウスを開設しようとしている佐々木規之さん(37)と多賀谷優樹さん(37)が、自分たちの活動を海外に発信して誘客しようと計画。地域づくりにもつながるその活動に、佐々木さんの友人で環境保全団体のスタッフのキイさん(35)=マレーシア=が協力し、フィキリさんに提案し実現した。
フィキリさんは最近、旅行先をベトナム、タイなどにも範囲を広げているといい、チャンネル登録者数は24万人以上、動画視聴回数は200万回を超えるものもあるなど影響力は大きく、東南アジアで注目される人気のトラベルブロガー。
カメラマンのアディさん(30)と一緒に訪れた藤里町では大沢のゲストハウスに滞在し、商店街散策や素波里ダム湖畔でのキャンプ、岳岱トレッキング、地元住民と夕食会を開いたりして町の暮らしやアクティビティーなどを経験し、その模様を時間をかけて丁寧に撮影した。
日本旅行は初めてだったというフィキリさんは、「藤里町は、集落にも花があってきれいで、リゾート地みたい」と好印象を抱いた様子で、21日には藤琴のかもや堂で住民を招いて交流会を開き、1週間分の撮影を大まかに編集した映像を紹介した。
藤里滞在を振り返り、フィキリさんは「世界遺産に登録された白神山地にはブナ林があって、それを守っているところが素晴らしい。東南アジアにはない植物、動物を見ることができた。東南アジアの人にとって、藤里町は魅力的な観光地だと思う」と話した。
ゲストハウスの開設に当たり佐々木さんらは、誘客の対象として東南アジアに目を向けており、「外国人はそもそも藤里町のことを知らない。そういう人たちにまずは知ってもらいたい」と話す。また、「国内旅行だと車で5時間かかる所は遠いと感じてしまうが、マレーシア人は遠くても苦にしない。加えて、藤里町は冬が寒くて、何もないと言われることもあるが、東南アジアの人には冬の寒さへの憧れがあったり、日本の常識とは逆のこともある」と話し、人気のトラベルブロガーによる動画をきっかけに、海外からも藤里に人を呼び込もうとしている。
佐々木さんらのゲストハウスは6月にはオープンする計画。また、フィキリさんが藤里町で撮影した動画は、8月以降にユーチューブに投稿される予定。フィキリさんのチャンネルは「Fikri ZamRi」で検索できる。
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