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宇部日報社

免許返納、不便あれど 岡崎さん夫妻【宇部】

 

外出に電動シニアカーと自転車を使う岡崎夫妻(床波5丁目の自宅で)

 東京・池袋で発生した高齢ドライバーによる暴走事故から4年。全国的に、加齢に伴う身体機能や判断力の低下で、運転に不安を感じる高齢者が自主的に運転免許を返納する動きが目立っている。一方、マイカーへの依存度が高い地方都市では、実生活とのギャップが大きい。宇部市内で運転しない選択をした人たちに現在の暮らしぶりを聞いた。

 床波5丁目の岡崎隆雄さん(81)、節子さん(80)夫妻は昨年2月にドライバーを卒業。漁師をなりわいとしていた頃は、車は欠かせないものだったが、交通事故のニュースを目にするようになり「誰かを巻き込まないうちに」と二人で決めた。

 節子さんの免許更新を節目に、そろって車を手放した。今では、隆雄さんは電動シニアカー、節子さんは自転車を購入し、外出時に活用している。隆雄さんは「車が無い不便さはあるが、ゆっくりと移動しながら近所の人と話し、季節の花を眺める時間もできた」と満足している。

 二俣瀬木田の社会福祉法人アスワン山荘(國吉卓也理事長)では、車を持たず、昼間に買い物に行くことが困難な地域の高齢者を対象に、2015年から月2回、無料で買い物用の送迎車を運行。5人程度が乗り合わせて自宅と商業施設を往復している。

 導入前のアンケート調査では利用を希望する声が多かったが、ふたを開けてみると、車を持つ家族に頼むなど乗り合わせに対するハードルはまだ高い。それでも地域では年々、車を手放すタイミングで利用登録をする人が増えているという。同法人軽費老人ホームの川本肇施設長は「需要は感じる。多くの人に利用してもらえる方法を今後も模索していく」と話した。

 宇部警察署(錨敏之署長)によると、市内で免許を自主返納した65歳以上の推移は、18年が534人、19年が768人、20年が650人、21年が696人、22年が623人。今年は3月までの3カ月間で169人と、例年並みとなっている。

 県内の5年間の年間平均は約6700人。同署交通総務課の北村成生課長は「多い日は5人に対応している。市内は交通インフラが充実しているので比較的多い印象」と言う。

 市内では自主返納者に対する民間支援も充実してきた。「運転卒業者サポート手帳」や「運転経歴証明書」の交付を受けると、タクシーや路線バスを運行する13事業所で乗車料金や定期券購入の割引対象になる。交通機関の他にも小売店や飲食店、スポーツ施設など16事業所で割引やサービスを受けられる。

 また県は、65歳以上のドライバーに無料で30分程度の交通安全定期診断を実施。自動車学校で専門指導員に運転の癖などを見てもらえるため、北村課長は「不安を感じた際は、まずは受講してみて」と呼び掛けている。

 診断や支援制度に関する問い合わせは同署(電話22―0110)へ。

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