絵本作家の宮西さんが能代市で講演 母の古里で作品への思い語る

講演を行う絵本作家の宮西達也さん(能代市文化会館で)
絵本作家の宮西達也さんを講師に招いた講演会「家族で楽しもう!宮西達也の世界」は19日、能代市文化会館中ホールで開かれた。家族連れなどが多く足を運び、宮西さんが作品に込めた思いを語るとともに、来場者を巻き込んだ絵本の読み聞かせを繰り広げたほか、絵本の販売やサイン会も行われた。
市立能代図書館の創立120年記念事業として実施。母親(故人)が能代市出身の宮西さんは「おまえうまそうだな」「おれはティラノサウルスだ」などの累計200万部を超えるティラノサウルスシリーズや、「おとうさんはウルトラマン」といった人気作品を生み出してきた。
講演会には約180人が来場。宮西さんは国内外で行った講演の様子などをユーモアを交えながら紹介した後、著書の「はーい!」を読み聞かせ。そして「僕の絵本は子ども時代をヒントにしている」と述べ、幼い頃の能代での思い出も語った。
また、母親たちの大変さを感じて描いたという「おかあさんだいすきだよ」や、出身地である静岡県清水町のイメージキャラクター「ゆうすいくん」(宮西さん作)が主人公の「ドロドロドロンキーとゆうすいくん」などの読み聞かせでは、来場者を読み手に指名。演技につっこみを入れながら読み聞かせを展開し、会場に笑いが起こっていた。
さらに、宮西さんは会場の雰囲気を踏まえ「大人たちが読み聞かせを楽しいと思っているように、子どもたちも楽しいと思っている」と語るとともに、気持ちをしっかり込めることが大切だとし、「上手じゃなくてもいい、下手でもいいので、子どもたちの顔を見ながらその子に合った読み聞かせをしてほしい」と呼び掛けた。
講演会の後は宮西さんの絵本の販売や、サイン会が行われ、どちらも行列ができていた。
家族5人で来場した大館市観音堂の芳賀心音さん(有浦小2年)は「『おまえうまそうだな』が好きで、宮西さんが日本語と中国語で読み聞かせをしたのが面白かった。絵と一緒にサインを書いてくれてうれしい」と話した。
講演会に先立ち、宮西さんは読書の推進などに役立ててほしいと市に100万円を寄付した。
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