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「酒田船箪笥」復元 日本美術工芸家のパリ展出品へ 加藤さん(酒田市北今町)酒田の伝統海外にアピール

 酒田市北今町で家業の木工業を継いでいる加藤渉(わたる)さん(47)が、伝統の「酒田船箪笥(だんす)」を復元した。今年6月にフランス・パリで開かれる日本の美術工芸家作品を集めた展覧会に出品し、酒田の伝統工芸を海外にアピールする。

パリ展に出品する酒田船箪笥と渉さん。職人の父親と約30年ぶりに復元した

 加藤さんは大阪市の大手カメラメーカーで働いていたが、体調を崩して入院。それを転機に2019年、酒田にUターンし家業の「加藤木工」を継いだ。職人の父・治(おさむ)さん(74)は3代目。親子で木製のコーヒーカップやブローチなどの小物、家具作りを手掛けている。

 渉さんが自社作品をインスタグラムに投稿したところ、それを見た美術会社(本社・東京)の担当者から「パリで開く展示会に出品してほしい」とアプローチを受け「酒田の伝統を世界に向けて紹介するチャンス。酒田船箪笥を出していいのであれば引き受けたい」と快諾した。

 製作は一昨年12月、約30年前に船箪笥作りの経験を持つ治さんと取り掛かった。表面全体の漆塗りは酒田市内の職人に依頼。金具製作も地元職人に頼む予定だったが、展示会までに時間がないため今回は東京から取り寄せた。

 約1年がかりで仕上げた船箪笥は高さ36センチ、幅33センチ、奥行きは41センチ。材質にはケヤキとキリを使用した。まだ木工職人としてキャリアが浅い渉さんだが、木材をかみ合わせる「ほぞ加工」や金具の調整と取り付けを受け持った。

 「本来なら木工(指物)、漆塗り、金具製作まで一貫して酒田の職人で作りたかった。そういう意味で今回の完成度は70点ぐらい」と渉さん。パリ展は、4月に主催者から開催概要について正式発表となるが、木工、彫刻、絵画、陶芸など国内の美術家や職人が「日本の美と技」を紹介する。

 渉さんは「外国の人が酒田伝統の船箪笥をどのように評価するか、とても興味がある。美術工芸品としての価値を高めてアピールし国内外の販路を開拓するのが目標。酒田の職人と伝統工芸を守っていきたい」と話す。

 船箪笥は近く2作目に入る予定。酒田市山居町の「酒田夢の倶楽」で行われる酒田のものづくりに関するイベントに出品する予定だ。

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