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「日向里かふぇ」オープン 酒田市上黒川 日向コミセン

 酒田市上黒川の市日向コミュニティセンターに26日、コミュニティカフェ「日向里(にっこり)かふぇ」がオープンした。地域住民と市、「無印良品」の良品計画(本社・東京都)の3者が連携して整備・運営する新機軸の取り組みで、地域の新たな交流と活性化の拠点を目指す。良品計画は同日、市との間で、連携して地域発展に取り組むパートナーシップ協定を締結した。

協定書を披露する丸山市長と生明部長(右)=26日午後、酒田市役所

 市商工港湾課によると、良品計画との関係は約3年前、市が企業誘致の一環で出店を働き掛けたのがきっかけ。同社は地域との関わりを探る中で、旧日向小(2009年に閉校)校舎を使った日向コミセンに注目。日向コミュニティ振興会(小松幸雄会長)が17年12月、「地域の交流活性化に向け、コミセンにカフェ開設を」と市に要望していた経緯もあり、連携してカフェを開設することになった。

 開設・運営の主体は日向コミュニティ振興会で、良品計画は店舗や設備のデザインなどを監修、地域の住民・企業は内装や備品作り、市は関連経費の支援と役割分担した。

 カフェは1階玄関とホール、合わせて約90平方㍍に開設した。椅子やテーブルは旧日向小のものを住民や東北公益文科大の学生が布を張り替えたり、ペンキを塗ったりとリメイク。地元の農産・加工品を売る産直コーナーや良品計画の菓子・雑貨類を売るコーナーなども設けた。

地域住民と市、良品計画が連携してオープンした日向里かふぇ=26日午前

 提供するメニューは、セルフサービスのホットコーヒー100円をはじめ、地元産粉を使ったそば、ケーキ、良品計画のレトルト品に地元野菜などを加えたカレーなど。店長は曜日ごと住民が交代し、月1回は公益大生も担当の予定。

 この日午前11時から行われたオープンセレモニーでは、餅まきなどをして祝った。日向コミ振の小松会長は「準備段階から住民や学生、地元企業などが動き、ここを核に新たな地域の活力が生まれつつあると実感。住民の居場所づくりを基本に、活性化につなげていきたい」と語った。

 一方、酒田市と良品計画の協定は、双方が連携・協働して、▽住民の暮らしに役立ち、地域を活性化するためのプランニング▽地域の潜在的な公共空間を地域コミュニティの場に再生するプロジェクト▽子育てや次世代育成支援▽地域資源を活用して産業を振興するプロジェクト―などに取り組むという内容。同社が自治体と同様の協定を結ぶのは東京都豊島区、千葉県鴨川市に次いで3カ所目。

 双方はこれまでも日向里かふぇのほか、4月に良品計画が東京・銀座にオープンしたホテルへの酒田産品(酒、農産物)の納品、社員研修の受け入れなどで連携している。うち社員研修は今月3―5日、14―19日に2回、それぞれ社員約20人が酒田を訪れ、4班に分かれて飛島、市街地、日向、大沢各地区の活性化に向け、地域資源や連携の在り方などを調査している。

 この日午後2時から市役所で行われた協定に関する記者発表では、丸山至市長が「ビジネスと地域の課題解決と、互いに発展する方策を協定で見いだしていきたい」とあいさつ。良品計画の生明弘好執行役員ソーシャルグッド事業部長は「小売りはこれまで地域外で作ったものを売り、売り上げは外に出る形で、地域の経済循環にあまり貢献してこなかった。酒田では地域の経済循環に貢献しながら、事業拡大につながる方策を考え、一つずつ実現していきたい」と抱負を語った。近い将来、庄内への出店も視野にあるという。

 社員研修の成果については来月9日、市内で発表会を開く予定。

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