出羽三山神社（阿部良一宮司）の「花祭り」が15日、鶴岡市の羽黒山頂で行われた。稲の花が咲く時期に合わせ、順調な実りを祈願する同神社の例祭。白装束を身に着けた崇敬者や稲作農家、一般参詣者が訪れ、われ先にと御利益がある「花梵天」を奪い合った。

花梵天を奪い合う光景を繰り広げた「花祭り」

　三神合祭殿で阿部宮司が祝詞を上げ五穀豊穣（ほうじょう）を祈願した後、手向地区の若者衆が持った高さ約5メートルの「梵天」2基が山頂境内に登場。集まった人たちが取りやすいよう傾けると赤や桃色、黄色の花梵天を取り合ういつもながらの光景が見られた。

　毎年、花祭りに来ているという女性崇敬者は「今年も梵天を頂くことができて良かった。家に飾って健康で暮らせるよう願いたい」と笑顔を見せた。