岩波其残の作品図録に 諏訪湖博物館で企画展 長野県下諏訪町

諏訪湖博物館・赤彦記念館で販売している岩波其残の図録
長野県下諏訪町の諏訪湖博物館・赤彦記念館は、開催中の企画展「癒(いや)しのアート『KIZAN』~カワイイの原点 岩波其残(きざん)~」(25日まで)に合わせ、展示作品を収録した図録を販売している。同町ゆかりの文化人、岩波其残(1815~94年)の作品などを伝える「小口家コレクション」の中から絵画(俳画)や楽焼、絵手本を中心にオールカラーで掲載。同館では初となる其残の図録で、「絵や俳句を手元で楽しんでほしい」としている。
其残は文出村(現諏訪市豊田文出)の豪農、山田家の長男として生まれ、本名は山田鉄三。若い頃から絵画や彫刻、俳諧に親しみ、10年余りの全国遍歴を経て、後に諏訪俳壇の中心的存在となった。
今展では、其残が71歳から4年間を過ごした、下諏訪町の友人・小口正衛(まさえ)(1859~1927年)の家に伝わった小口家コレクションの中から、資料整理の完了した俳画や楽焼など約100点を展示。小口は第5代下諏訪町長を務めた一方、紫金桃(しきんとう)の俳号を持つ文化人で、其残と俳画を合作するなど深く交流し、物心両面で支えた。
図録では楽焼や掛け軸、蚊帳の大作、絵手本、まくり、扇子、うちわ、俳画などジャンルごとに掲載。拡大図のほか、俳句の読み下しや作品の寸法なども載せた。1冊1000円(税込み)。
学芸員の太田博人さんは「其残と紫金桃に親交があったことをこの機会に知ってほしい。今後も小口コレクションの書簡などの整理を進め、成果を企画展で紹介していきたい」と話した。
月曜休館。問い合わせは同館(電話0266・27・1627)へ。
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