写真絵本の作品を紹介する岡田光司さん（左）康子さん夫妻

　長野県諏訪市原田泰治美術館で、写真家の岡田光司さん（56）と康子さん（56）夫妻＝上田市＝が、上田電鉄（同市）別所線の復旧への道のりを写真と文で表した絵本「赤い鉄橋を渡っていくよ」の作品展が開かれている。諏訪市出身の画家、故原田泰治さんがデザインしたラッピング電車の写真など19点を飾っている。４月７日まで。

　２０１９年の台風19号で崩落した鉄橋をめぐり、住民たちの復旧への思いを描く物語。作品には、原田さんが昆虫、鳥などをデザインした「自然と友だち号」が赤い鉄橋を通る姿などが並ぶ。

　光司さんは25年ほど前に家族を連れて上田市に移り住み、ライフワークとして別所線を撮り続けている。文章を担当した康子さんは原田さんのファンで、絵本を同館に贈ったことが縁となり、今回の作品展が実現した。

　２人は「別所線が原田さんとの縁をつないでくれた。作品を通して多くの人が興味を持ち、鉄橋を訪れてもらえたら」としている。

　関連イベントとして、３月３日に康子さんによる絵本の読み聞かせ、同月20～24日はキッズコーナーを設けてラッピング電車にちなんだ塗り絵の催しを行う。

　館内ショップでは、絵本の購入者にラッピング電車を掲載したポストカードをプレゼントしている。

　開館時間は午前９時～午後５時。月曜休館（祝日は開館）。入館料は大人８４０円、障がい者と中高校生は４１０円、小学生２００円。問い合わせは同館（電話０２６６・５４・１８８１）へ。