スマートフォンを使い、文字と音声で見どころを紹介
長野県諏訪市湖岸通り4の国重要文化財「片倉館」は、館内の見どころを見学者がスマートフォンを使って文字と音声で見聞きできるガイドサービスを2月1日から始める。各所に置いた二次元コードをスマホのカメラ機能で読み取ると、文字と声で歴史やいわれなどを紹介するページが自動的に開く仕組み。従来の案内人が同行する見学メニュー、パネルでの文字解説に加えて「より詳しく館の魅力を伝えられたら」(片倉健太郎館長)と期待。目や耳の不自由な人にも配慮し、見学を楽しんでもらいたいという。
館内の案内はこれまで、見学者に簡易な見どころ地図を渡すほかは各所に置いた案内パネルが頼り。人によるガイドは団体客に限り、予約制で外部委託し、昨年は約8000人の利用があった。
スマホでのガイドはインターネット上に情報を置いたサービスで、「特定のアプリケーションが不要、スマホのカメラをかざすだけの簡便さが魅力」。1カ月ほど前から制作を進めてきた。
二次元コードは玄関のこま犬や屋久杉を使った廊下の天井、1928(昭和3)年の建立当初からのシャンデリア、「守り熊」と呼ぶ外壁のレリーフなど見どころの立ち位置15カ所に配置する。読み上げの音声は聞きやすい好みの声と話す速度も選べる。
今月25~27日に地元の観光関係者を招いて体験の声を聞き、改良を加えて提供を開始する。内容の改定、変更など運用も容易といい、「お客さんの反応を見ながら改良、充実させたい」としている。
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