「高遠城址公園さくら祭り」の対策会議で、祭りの方針について話す関係者
長野県伊那市は、同市高遠町の観桜イベント「高遠城址公園さくら祭り」を、新型コロナウイルスの感染対策を徹底しながら開催する方針を固めた。24日に同町の町総合福祉センター「やますそ」で開いた対策会議で確認。安全祈願をする「公園開き」を3月27日に行い、桜の開花宣言を待って祭りの始まりとする。
開催要件について、緊急事態宣言の発令など感染状況がさらに悪化した場合は、祭りの中止を視野に入れるが、閉園はしない予定。2020年に公園を閉鎖した際も観桜客が多く訪れ、対応に苦慮した経緯を踏まえた。
感染症対策のため、昨年に引き続き園内の二の丸を中心に飲食ができるエリアを設け、出店の商品提供も同じエリア内にほぼ集約する。ただし、エリア内での食べ歩き、ゴザやシートを持参しての飲食は禁止。アルコールの提供や持ち込みは現時点では認めないが、今後の感染状況に応じて対応する。
有料入園期間は、開花宣言の翌日から花の散り終わりまで。ライトアップやプロジェクションマッピングも企画している。現金の受け渡しを減らすため、入園料の支払いにスマートフォン決済を導入。出店で扱う商品をプラスチック製以外の容器などで提供してもらい、低炭素社会に配慮した取り組みも始める。
交通規制は4月1~24日に実施し、一方通行や車両通行止めの区間を設定。駐車場は有料7カ所、無料8カ所をそれぞれ用意する。昼間のシャトルバスや「お花見循環バス」も従来通り運行する。
新たにオープントップバス「めいぷるスカイ」を4月2~10日に運行する。屋根のない2階建てバスの上階に乗り、高い目線から周囲の景色を眺めることができる。平日は市内の桜の名所を、土日は公園周辺を巡る。
伊那市の竹村和弘商工観光部長は「コロナ禍での厳しさは予想されるが、万全の態勢で迎えるので、ゆっくり見に来てほしい。人の集まる場を減らしつつ、花見を楽しんで」と話していた。
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