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豊橋在住の吉永さんが「吉永ケイト7つの短編」を出版

 豊橋市在住の作家、吉永ケイトさん(71)が「吉永ケイト7つの短編」を出版した。三田文学賞新人賞最終候補作「ウサギのゆくえ」が収録されている。

短編集を出版した吉永さん=東愛知新聞社で

 「これから出版」発行、B6判346㌻で1500円(税別)。豊川堂をはじめ全国の書店とネット通販大手で。表紙の絵は知人の家族で当時、市内の小学6年生だった佐藤大和さんが描いたものを気に入り採用した。

 吉永さんは学校で国語の講師の後、病院でリハビリスタッフを長年勤めた。家事と仕事に明け暮れた40歳頃、中学生時代に使っていた大学ノートを見つけた。そこには「私は小説家になる」という一文があった。「全身に衝撃が走った」と吉永さん。高校、大学時代も小説のことはすっかり忘れていた。

 パソコンの普及する前。ワープロを買って猛然と書き始めた。「それがうまく書けてしまったんです」と振り返る。原稿用紙50枚ぐらいの作品になった。

 「50歳ぐらいまでに何か賞を取って筆を置こう」と思っていたところ16年前、「雨をみたかい」で「第17回鈴鹿市文芸賞」の最優秀賞を受賞する。すると、師事していた中部ペンクラブ常任理事の松嶋節さんがさらに書くように勧めた。三重県四日市市の同人誌「P」に所属し、作品を書き続けた。「ウサギのゆくえ」が三田文学編集部に注目され今年2月発表の「第30回三田文学新人賞」の最終候補に。「『午後5時半に選考会議が終わる。電話の前で待機するように』と言われ、家事も早めに切り上げて、待っていました。落選でしたけれど」と笑った。

書影

 「ウサギ…」は、吉永さんが勤務先で知り合った女性がモデル。花屋で働く安子は、以前同じ職場だったようで、妙になれなれしい。時々会って身の上話を聞く内に二人の関係に変化が。子どもの頃に飼っていたウサギの記憶が安子に重なっていき…、というストーリー。

 執筆作法について「見出しを考える。最初の1行を全力で書く。やがて思ってもいなかった原稿ができる」と話す。「これから出版」の水谷眞理さんは「こんな異世界に連れていかれるのか、という感動がある」と語る。人間観察が得意という吉永さんは「これからも、リアルの向こうにあるものを書きたい」と意気込んでいる。

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