田原市福江町の複合商業施設「あつみの市レイ」に新設した、市内最大級の地ビール工場「渥美半島醸造」で18日、初の独自商品の仕込みが本格化した。市内で収穫した甘夏を原材料に2種類を26日に発売する。併設パブのサーバーで提供する他、系列スーパーやネット通販でも買える。

初の商品となる甘夏地ビールの仕込み作業=渥美半島醸造で
醸造所は複合商業施設1階のパブと同居し、3月中旬から麦芽やホップの発酵作業を始めた。この日は風味付けの甘夏の皮を絞り、小タンクと醸造タンクをチューブでつないで配合した。
初の商品として、コリアンダーと柑橘を使うホワイトスタイル「PAKIPAKI」と、塩気や濁りがあり、苦みが特徴のインディアペールエール(IPA)「HOKITIKA」の2種類を発売する。
風味付けの甘夏は、同市赤羽根地区の農家が生産。外皮をむき、渋みの原因となる白皮を取り除いてさわやかな香りを加える。IPAはホワイトより香りを強くするため4倍の皮を使う。
醸造所ではラガー系のピルスナーやヘレス、ブリュットスタイルなど6種類を醸造できる。川合崇浩醸造長(35)によると1000㍑のタンク6基で、年間醸造量は約7万2000㍑。
第1号商品は醸造所併設の「ATSUMIブリューパブ」(正午~午後10時)で樽詰めして生ビールとして販売。他の4種類は5月の大型連休中の発売予定で、常時10種類を置きたい考えだ。
ほか、小売用の缶ビール(350㍉㍑入り)は親会社の渥美フーズの食品スーパーやインターネットで販売する。「PAKIPAKI」は698円(税別)、「HOKITIKA」は898円(同)。
26日はパブ店頭で新発売を祝うリリースイベントを開く。
関連記事
感謝伝えた人に菓子プレゼント 10、11日に豊橋駅で体験イベント
豊橋市神野新田町の食品原料などの販売「ダイケン商会」は、サステナブルスイーツブランド「AMULATE(アミュレート)」を使った体験イベント「ありがとうの一言、二つの幸せ」を豊橋駅ビルカルミア2階...
浦幌醸造のクラフトビール 第1弾「麦踏」で乾杯
不耕起有機栽培の浦幌産大麦でクラフトビール醸造を目指す合同会社「RIKKA」(札幌市、鈴木將之代表)は4月26日、町内のカフェ「futatsuki」で、浦幌の醸造所で仕込んだクラフトビールのお...
鹿追産キャビア 待望の商品化 チョウザメ養殖11年
鹿追町がバイオガスプラント(環境保全センター)の余剰熱を活用して養殖しているチョウザメのキャビアが商品化される。同センターで2014年にチョウザメの養殖を始めてから、11年かけてキャビアに適した...
フィンガーライム商品で田原のチームが全国大会グランプリ
新たな地域資源の掘り起こしを目的とした全国大会「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」(全国大会)で、田原市内の農家と飲食事業者のチームが提案したかんきつ類「フィンガーライム」とその関連商品が「新...