プロ歌手や地元合唱団が出演したオペラ「道化師」

　地域の人にオペラを身近に感じてもらう「すわびとオペラ旅」第７回公演「道化師」が11日、長野県岡谷市のカノラホール小ホールで開かれた。満席の約２５０人が来場。プロのオペラ歌手が全編イタリア語で上演し、本格的なオペラの世界を届けた。諏訪地方の合唱団「すわびとコーラス」や子ども合唱団「すわびとバンビーノ」も出演した。

　すわびとオペラ旅は御柱年に行う「オペラ御柱」の成功につなげるため、２０１８年からおかや音楽協会「オペラに親しむ会」が御柱年以外の年に開いてきた。今年から、諏訪地方の人たちにオペラの楽しみ方をより広く発信しようと、新たな団体「すわびとオペラ」を設立し、県の地域発元気づくり支援金を得て、舞台の小道具作りのワークショップやオペラ鑑賞講座なども開いてきた。舞台衣装は諏訪実業高校（諏訪市）服飾科の学生が中心に手掛けた。

　オペラ道化師は、イタリアのルッジェーロ・レオンカヴァッロ作曲の歌劇。旅回り一座の座長が妻の浮気を知る一方で、その夜の劇では妻の浮気の物語が上演され、芝居をする座長は現実と物語を混同して激しく動揺する－というストーリー。オペラ道化師の前にはオリジナル脚本の小オペラ「支配人」も上演された。

　鑑賞した藤森奈津美さん（32）＝諏訪市＝は「目の前でプロ歌手の歌を聞き、迫力を実感できた。地元でオペラを身近に楽しめていいですね」と笑顔だった。