青年力士、勇壮「胸たたき」 諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲 長野県
伝統の「胸たたき」を披露する神宮寺区の青年力士たち
長野県無形民俗文化財「諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲」が15日、諏訪大社上社本宮(諏訪市中洲)の斎庭で行われた。十五夜祭相撲を受け継ぐ地元神宮寺区の青年力士11人が、古式ゆかしい相撲踊りを奉納。静寂に包まれる中、全国で唯一継承されているという「胸たたき」(関西甚句)などを披露した。神事に続いて、県道岡谷茅野線沿いの本宮駐車場の仮設土俵で、奉納相撲大会が開かれた。
今年の力士は20~40代の11人で、力士をまとめる大関は北島洸太さん(36)さんが務めた。力士たちは伝統の化粧まわしを身に着けて、独特の所作に合わせて奥甚句、名古屋甚句、関西甚句を響かせた。相撲の守りと攻めを表現する「胸たたき」では、輪の内側に右足を大きく踏み出し、両手で自らの胸を小気味よくたたき、受け継がれてきた踊りを神前にささげた。
力士たちの勇壮な相撲踊りに、見守っていた諏訪大社関係者や神宮寺区民、参拝者らから大きな拍手が送られた。北島さんは「11人が心を一つにして、一体感のある相撲踊りを奉納できたと思う。今後も先輩方が守ってきた伝統を後輩たちに伝えて、後世に残していきたい」と話した。
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