
能代山本内外の女性7人が見物客を魅了した嫁見まつり(能代市御指南町の日吉神社で)
能代市御指南町の日吉神社(平賀優子宮司)の伝統行事「嫁見まつり」は21日、同神社で行われた。新型コロナウイルスの影響で、3年ぶりの開催。能代山本内外から参加した女性7人が、色打ち掛けを羽織って新緑の参道を静々と歩き、多くの見物客を魅了した。
嫁見まつりは、同神社の祭事「中の申(さる)祭」の宵祭りとして伝わる。新妻が良縁に感謝し、幸せを願って婚礼衣装で参詣するほか、幸せな結婚を願って参加する場合もある。
華やかな花嫁行列は珍しいとされ、県内外から観光客が訪れるが、コロナ禍で昨年、一昨年と中止。今年は来場者に基本的な感染予防対策への協力を求めるなどし開催に至った。
能代市や秋田市、湯沢市などから7人の女性が参加。着付けは県美容生活衛生同業組合能代支部(加藤妙子支部長)に加盟する7店舗が担当し、境内では午後4時前から色打ち掛けを身にまとった女性たちが集まり、見物客を魅了。長床に並ぶと「きれい」などと感嘆の声が上がり、盛んに写真を撮る姿も見られた。
嫁見行列は同5時30分からスタート。女性たちは夫や婚約者らと手を添え、鳥居から社殿に向かってゆっくりと進んだ。花嫁の装いと晴れやかな表情、境内の新緑が日吉神社ならではの情緒を生み、境内は幸せな雰囲気で満たされた。
能代市大内田の芹田詩季さん(22)は年内に入籍予定の婚約者、佐々木渉さん(27)=男鹿市=と参加し、「緊張しているが、これからも2人で仲良く末永く過ごしていきたい」と笑顔。佐々木さんは芹田さんの晴れ姿に「新鮮で『きれいだな』と思った。2人一緒に長くいたい」と話した。
境内では菓子やクラフトビール、雑貨などの出店、「お杉音頭」の奉納、能代まち歩き案内人の会の境内ミニツアー、灯籠をともす「夢灯(あか)りプロジェクト」なども展開された。
3年ぶりの開催に平賀宮司は「規模を縮小したが、境内の新緑やツツジが美しい時に開催でき、うれしく思う。来年こそ例年通りの規模で開催できることを祈念する」、県美容生活衛生同業組合能代支部の加藤支部長は「嫁見まつりは各店の先生(美容師)の技術や衣装を生かせる機会でもあり、開催できて最高にうれしい。来年はもっとにぎにぎしく開催できればいい」と話した。
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