ミシンの在庫が展示品のみとなっている１００満ボルト釧路店

マスクの材料を求める客がひっきりなしに来店するカナリヤ釧路店

　新型コロナウイルスの感染拡大で、市販のマスクが家庭まで届かない状況が依然として続く中、「購入できないなら手作りしよう」という動きが釧路管内でも広がっている。マスクを量産するために必要なミシンや、材料となるガーゼの需要も高く、品薄となっている。

　家電量販店の１００満ボルト釧路店（釧路町木場２）ではミシンが３月中旬から売れ始め、３月２０日にはピークに。佐々木和人店長は「１万円台のコンパクトミシンはもちろん、２～３万円台のコンピューターミシンが１日２台ほど売れていた。現在は展示している商品のみで、今後はいつ入荷するか未定」という。「４月上旬には１日、２、３件の問い合わせがあったが、現在は落ち着いた感じだ」と話している。

　一方、業務用ミシンを取り扱うジャノメミシン釧路店（釧路市桜ケ岡７）では、売れ行きにほとんど変化はない。「現在でも数件問い合わせがあるが、８万円から５０万円超の価格帯を告げた時点で、電話を切られる」と話した。

　イオン釧路店内の手芸専門店「カナリヤ釧路店」（渡邊秀美店長）では３月上旬からマスク材料コーナーを設置し、ガーゼやゴムなどを販売している。マスク材料目当ての客だけでも１日３００人前後が来店しており、４月１９日にはブースを２カ所に増やした。完成品の見本も展示しており、５００円以上購入した客には作り方を無料で提供している。

　ガーゼやゴムなどは週に２～３回入荷しているが、「１～２日で在庫がなくなる」と渡邊店長。ノーズワイヤーは品切れの状態が続いている。ミシンも扱っているが、メーカーの生産が間に合わず５月以降の入荷となる。渡邊店長は「需要に対応できるように、品物はできる限り手配している」と話していた。