十勝ワインの歴史を漫画に 池田の有志4人が特技生かし制作中
十勝ワインの歴史を多くの人に知ってもらおうと、池田町民有志が漫画の制作を進めている。それぞれの知識と特技を生かし、国内初の自治体ワイナリー誕生から飛躍までの軌跡を分かりやすく伝える。年度内に製本予定で、クラウドファンディングを含め、販売方法を検討している。
十勝ワインの漫画制作を進める町民有志。右手前から時計回りに村瀬さん、水上さん、川口さん、細川さん
発案者は町内の保険代理店「細川経営ビジネス」社長の細川征史さん(45)。同社は2021年3月から昨年12月まで、新型コロナウイルス町民ワクチン接種のコールセンター業務を町から受託していた。
漫画を手掛ける村瀬ゆかりさん(41)、背景や色づけを担う水上真理子さん(45)はともにオペレーター、漫画の監修を務める元町職員の川口政憲さん(74)は管理者として、コールセンター業務に携わった。
町ブドウ・ブドウ酒研究所長も務めた川口さんは、業務の合間に、村瀬さんや水上さんらオペレーターに十勝ワインのうんちくを披露。町民でも知らないことが多く、池田出身の細川さんもかねて十勝ワインの歴史を広めたいと考えていたため、漫画の制作を決めた。
漫画はプロローグと9章で構成。池田町の小学生の男女が、十勝ワインの生みの親である丸谷金保元町長の案内で、ワイン城のエレベーターを使ってタイムスリップし、十勝ワインの歴史をたどる。題名は未定。
漫画を制作するに当たり、同社が村瀬さんと水上さんをパートとして採用し、川口さんはボランティアとして携わる。コールセンターのオペレーターを務めた町民約20人の率直な意見を基に内容を固めた。
専門学校でイラストを専攻した村瀬さんは、4コマ漫画は描いたことはあったものの、本格的な漫画は初挑戦。丸谷元町長の著書や十勝ワイン50周年記念誌などを参考に筆を進める。夫の仕事の関係で14年前から池田で暮らすが、「知らないことばかりだった」とし、「子どもたちにも見てもらい『池田ってすごい』と再確認してもらいたい。家族で読んでもらえたら」と期待する。
専門用語をかみ砕いて表現するなど手助けする川口さんは「みんなのアイデアで作り上げたもの。町職員でも十勝ワインの歴史を知らない人が増えているのでは。ワインに携わった者として池田町の取り組みをぜひ知ってほしい」と笑顔を見せる。
漫画の展開方法を検討する細川さんは「何年も歩き続けていく作品にしたい」と力を込める。
漫画に関する問い合わせは同社(015・572・2144)へ。
漫画の一場面
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