印南駅にカエルの新作 紀の国トレイナート

松下太紀さんによるカエルの新作「DELIVER」(和歌山県印南町印南のJR印南駅で)
和歌山県印南町印南、JR印南駅舎内に町のシンボルであるカエルのオブジェが新たに追加された。開催中のJR紀勢線をアートで彩るイベント「紀の国トレイナート2021」(実行委員会主催)の一環で、造形作家の松下太紀さん(33)=宮崎県=が手掛けた。温かみのある作品が駅利用客らの目を引いている。
松下さんは2016年のトレイナートから、印南町での制作に関わっている。印南駅舎にはこれまで、18年のトレイナートで制作した松下さんのカエルの作品が飾られており、写真撮影スポットの一つになっていた。
今回新作として、大小のカエル2体からなる作品「DELIVER(デリバー)」を追加。「届ける」という意味で、カエルがプレゼントするための靴を手にし、ほほ笑み合っている。
この作品は、駅近くに架かる「かえる橋」にある像から着想を得ている。自分の長靴に入ったカエルを手にしている女の子の像で、松下さんが印南町を初めて訪れた時から心を引かれていたという。新作には、この片足がはだしの女の子に靴を届けるという意味を込めた。
トレイナート期間中、町内で小学生対象に開いたワークショップで、絵の具で色付けした紙を新作の靴に貼り付けて鮮やかにしている。
このほど運行されたトレイナートの臨時列車では、印南駅に降りた乗客らに松下さんが作品を紹介した。
松下さんは「今回の作品は、地域の子どもに協力してもらったり、地元のホームセンターで買った資材を使ったりと、印南町で完成させたという感じがしている。自分としても思い出深い制作になった」と話している。
カエルの新作はトレイナート終了後も駅舎内で展示する。
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