新種の可能性 コブシの変種咲き喜ぶ 「大切にしたい」 羽黒小
鶴岡市の羽黒小学校(八渡宗一郎校長)で新種の可能性がある「変種のコブシ」の花が咲いた。南庄内で植生を調べている大類雄一さん(76)=鶴岡市青柳町=が羽黒町川代山で見つけ、挿し木をして育てたもので2年前に同校へプレゼントした。開花に子どもたちは「これからもすくすくと大きくなって、いっぱい花をつけてほしい」と喜んでいる。

変種コブシの原木の花=17日、大類さん撮影
大類さんが変種のコブシを見つけたのは2014年の春。サクラソウを探していた際、偶然にコブシと酷似した紅色の花を咲かせている大木を発見した。当時は「シデコブシとモクレンか何かが自然交配したものだろうか」と考えたが、他の有識者の知見を得て新種の可能性が高いことが分かった。標本用に枝の一部を採取。自宅の庭で挿し木にしたところ根付いた。
「このまま自宅で育てていてもしょうがない。見つけた地域の小学校へ贈り、教材として役立ててもらおう」と大類さんが羽黒小に話を持ちかけ2年前、子どもたちや教諭と一緒に2本の苗木をグラウンドの隅に植えた。
苗木の高さは約1メートル50センチ。当時より少しだけ幹が太くなり今月15日前後、淡いピンク色の花びらを広げた。今は8輪が咲いている。

新種の可能性が高い「変種のコブシ」。羽黒小グラウンドの片隅でかれんな花を咲かせた=21日
児童委員会の委員長を務める齋藤凛花さん(6年)は「気付いたら咲いていた。とても貴重な広葉樹と教わったので、これからも大切にしたい」と笑顔を見せた。
大類さんは「この地域に原木(変種のコブシ)があること自体、希少価値が高い。まずは贈った苗木が順調に育っているようなので良かった」と話した。
関連記事
「南部観光の拠点に」 交流施設「三太郎の里」リニューアル 奄美市住用町
鹿児島県奄美市住用町摺勝の観光交流施設「三太郎の里」が17日、リニューアルオープンした。住用のタンカンをはじめとした農産加工品のほか、近隣町村の特産品や海産物も取り扱う直売所と食事スペースなど...
竹島水族館で「キモノでジャック」 蒲郡に県内外から85人
着物姿で集うイベント「キモノでジャック」が18日、蒲郡市竹島水族館で開かれた。県内外から85人が参加した。 イベントは着物という日本文化を見直す機会にしようと、2010年に京都で始まった...
今期製造の黒糖を寄贈 波照間製糖 波照間小中とすむづれの家へ
波照間製糖株式会社の金武清也常務取締役事業所長はこのほど、波照間小中学校(阿利正則校長、児童38人 生徒14人)と、小規模多機能型居宅事業所すむづれの家(浦仲浩一理事長)に、今期製造された黒糖(粒・...
平和と鎮魂の思い込め 宮沢さん「島唄」解説 悲惨な沖縄戦「伝えたくて」 ..
シンガーソングライターの宮沢和史さんによる講演「『島唄』と歩んだ33年…」が17日、マティダ市民劇場で開催された。同講演会は宮古毎日新聞の創刊70周年記念事業。宮沢さんは1992年に発表した代表曲「島唄...