諏訪大社上社本見立てへ「薙鎌」奉納

完成した「薙鎌」を北島宮司(左)に手渡す「山田金山講 薙鎌の会」の皆さん
2022年に行われる令和4年諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)の上社本見立てに向け、茅野市玉川山田の鋸職人と同区有志でつくる「山田金山講 薙鎌の会」(両角金福会長)は28日、御用材に打ち込まれる神器「薙鎌」を諏訪大社に奉納した。両角会長ら4人が上社本宮(諏訪市)を訪れ、丹精込めて仕上げた薙鎌49口(枚)を納めた。
薙鎌は、本見立てで御用材に打ち込まれるほか、北安曇郡小谷村で行われる「薙鎌奉献祭」などにも使われる。長さは30センチ、厚さは1~1.5ミリ。1884(明治17)年の原寸図を基に鳥の頭部を模した薙鎌を製作した。20~80代の会員が製作工程ごとに分かれ、職人3人から受け継いだ技術を生かして作り上げた。
本宮を訪れた4人は「心を込めて作りました。お納めください」と北島和孝宮司に手渡した。受け取った北島宮司は感謝の気持ちを伝えた上で「今後も、薙鎌を作る技を守り続けてほしい」と語った。
薙鎌製作は大社の依頼を受けて同市山田の鋸鍛冶屋衆「山田金山講」の職人が請け負ってきたが、職人の減少を受け、2009年に職人と有志による同会が発足した。職人の指導を受けながら技術を受け継いでいる。同会が奉納するのは今回が3回目。
職人の一人で長年、会員を指導している両角会長は奉納後「誰が見ても恥ずかしくない薙鎌を納めることができた」と会員たちのこれまでの努力をたたえた。その言葉を聞いた同会事務局の本木政明さん(51)は「この技術の水準を落とさないよう、また一から練習し、勉強していく。神器を作らせていただいていることに緊張感と誇りと喜びを感じている」と話した。
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