洋上救急に医師ら備え 釧路海保、巡視船で訓練

巡視船に着船したヘリコプターで救命処置の訓練を行う医師ら
釧路海上保安部(三柳裕二部長)は17日、日本水難救済会が主体の洋上救急事業に協力する医療機関の医師や看護師らを対象に、洋上救急の慣熟訓練を同海保の巡視船「そうや」などで3年ぶりに行った。
洋上救急事業は、洋上の船舶で医師による緊急治療が必要な傷病者が発生した場合、海上保安庁の巡視船やヘリコプターなどで医師が処置を行いながら病院へいち早く搬送するシステム。同救済会の洋上救急センター(本部東京)が全国10カ所に地方支部を設置し、運営体制を構築している。訓練は毎年実施していたが、新型コロナウイルスの影響で2021、22年は中止となった。
今回は釧路海保、釧路航空基地、函館航空基地から約50人、市立釧路総合病院と釧路労災病院、釧路赤十字病院、釧路孝仁会記念病院から8人が参加。釧路港から約14㌔沖合の海域で、そうやに着船した釧路航空基地のヘリコプター機内での処置訓練や搭乗訓練などを行ったほか、海上保安官が救助資器材や巡視船内の設備などについて説明した。
市立釧路総合病院の医師松野秀太朗さん(29)は「ドクターヘリより限られた設備や装備での活動は難しく、どう工夫すればいいか考えながら見学した。洋上以外の場面でも生かしたい」。同海保の小山玄太警備救難課長は「洋上救急は情報入手から救助まで平均で4~5時間かかる。釧路沖は漁船や貨物船の航路になっているので、迅速に対応できれば」と話していた。
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