世界遺産登録で記念式典 「奄美の宝」継承誓う 奄美大島

世界遺産認定証のレプリカを授与された塩田知事(右から5人目)と奄美大島5市町村長ら=23日、奄美市名瀬
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」の世界自然遺産登録記念式典(鹿児島県主催)が23日、鹿児島県奄美市名瀬の市民交流センターであった。官民の関係者約70人が出席。環境省から塩田康一知事と奄美大島5市町村長に世界遺産認定証のレプリカが手渡され、多様な動植物を育む豊かな自然の価値を再認識し、「奄美の宝」を未来へ継承する誓いを新たにした。
奄美・沖縄は7月26日、オンラインで開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で世界自然遺産への登録が決まった。国内で5件目。絶滅危惧種や固有種が多い、独特で豊かな「生物多様性」が評価された。
式典で塩田知事は「島の宝が世界の宝となった喜びを奄美大島の皆さまと分かち合いたい。国、地元市町村等との連携を図りながら、世界自然遺産としての価値を維持し、奄美の素晴らしい自然が次の世代にしっかり継承されるよう着実に取り組む」と述べた。
来賓に続いて5市町村長があいさつ。朝山毅奄美市長は「候補地選定以来、18年が経過した。登録延期勧告、遺産委員会の延期など数々の課題があった」と振り返り、「関係者の皆さまの努力により登録の日を迎えることができた。ゴールではなくスタートと位置付け、しっかり先人が残した遺産を末代まで守っていく」と誓った。
環境省の奥田直久自然環境局長から知事と5市町村長に世界遺産認定証のレプリカが授与された。
島内2校の児童生徒の発表があり、奄美市立住用小学校は5年の所崎黎君(11)、6年の濱本紫音さん(12)が絶滅危惧種のリュウキュウアユの保護活動について、宇検村立阿室小中学校は小学5年の宮原航太君(10)、中学1年の後藤愛彩さん(13)が稲作活動を通じた自然学習などについて紹介。
それぞれ「豊かな自然を守る努力を奄美の一員として頑張る」「身近なことから行動し、世界中に『世界の宝』を発信していく」と決意を述べた
徳之島の世界自然遺産登録記念式典は11月13日に徳之島町で開催予定。
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