ツマジロクサヨトウ 石垣市で初確認 サトウキビへの影響懸念

ツマジロクサヨトウの食害が確認された新植の夏植えサトウキビ=石垣市内(県病害虫防除センター提供)
イネやトウモロコシなどの植物に被害を与える害虫のガ「ツマジロクサヨトウ」の幼虫が8月28日に石垣島のサトウキビ畑で13匹、8月30日に緑肥用ソルガム畑で7匹確認された。同種は全国的にはほとんどがトウモロコシ畑で食害が確認されており、サトウキビでは今回が初。多発すると被害が拡大する恐れがあるとして、沖縄県病害虫防除センターは、発生ほ場で薬剤散布するなど防除対策を図るほか、県内の他地域でもほ場を見回り、早期発見・防除に努める。
ツマジロクサヨトウは幼虫が植物の葉、茎、花、果実を食害する。繁殖・飛行能力が高く、熱帯から亜熱帯の暖かい地域に適応する。もともと北南米大陸に生息するが、2016年にアフリカで発生し、18年からアジアでも分布が拡大した。
国内では7月に鹿児島県で国内で初めて確認されて以来、九州全域に広がり、9月上旬までに中国・四国東北地方の福島県でも確認されている。
県内では7月11日に恩納村の飼料用トウモロコシ畑で幼虫が確認され、多良間村、八重瀬町、宮古島市に次いで石垣市では今回初確認。ソルガムでは鹿児島県、宮崎県についで3例目。
県農林水産部は8月6日に農業団体や市町村の担当者らを集めた対策会議を開き、9月末までに160の農地で発生調査を行うとしていた。
同センターによると、ツマジロクサヨトウはやわらかい若葉を好んで食べ、今回食害が発見されたのは、新植の夏植えのサトウキビ十数本。緑肥用ソルガムも若いほ場で、こちらは畑全体が被害にあった。ソルガムではツマジロクサヨトウに使用できる農薬が登録されていないため、畑全体のソルガムを刈り取り、土にすき込んで防除する。
9日までに島内の他のほ場では食害は確認されておらず、竹富町、与那国町でも確認はない。
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