予定より1日遅れて寄港したにっぽん丸＝19日午前、クルーズ船岸壁

　2020年2月を最後に寄港が無かったクルーズ船が19日、2年10カ月ぶりに石垣港に入港した。南ぬ浜町にある新港クルーズ岸壁に着岸したのは、商船三井客船の「にっぽん丸」（総トン数・2万2472㌧）で多くの乗客が島内観光や買い物などを楽しんだ。同船は次港のシンガポールへ向けて同日午後9時ごろ出港した。石垣港へのクルーズ船の受け入れは、新型コロナウイルスの影響でゼロが続いていた。

　同船はインド洋のモーリシャスを目指して15日、横浜港を出発。当初、18日に石垣港に寄港。同日、歓迎セレモニーなども行う予定だったが、船内で新型コロナの感染確認などにより中止となった。

　県によると17日の検査で判明したコロナ患者2人は、中城港で下船。残りの乗客、乗員470人に濃厚接触者はおらず、石垣港着岸の午前7時半ごろまでに新たな感染者は出ていないという。

　愛知県岡崎市から夫婦でツアーに参加した渡辺富士夫さん（75）は「毎年、海外へ旅行していたが、コロナで行けず、3年ぶりの海外クルーズとなった」と久しぶりの船旅に笑顔を見せた。

　31日には、27日に神戸港を出発する日本クルーズ客船の「ぱしふぃっく　びいなす」（総トン数・2万6594㌧）の入港が予定されている。