環境省 連絡会議発足へ 希少動植物の水際対策強化

日本トランスオーシャン航空の職員を対象に行われた希少動植物や輸送禁止動植物についての研修会=6日午後、新石垣空港会議室
サンゴや甲殻類、魚類、昆虫など野生生物を持ち出そうとする観光客が後をたたない。新石垣空港関係者によると、天然記念物で絶滅危惧Ⅱ類のオカヤドカリの仲間やヤエヤマセマルハコガメ、捕獲が禁止されているサイズのヤシガニ、捕獲禁止区域で捕獲された熱帯魚などさまざまだ。環境省では水際対策強化に取り組んでおり、石垣・西表両自然保護官事務所と警察、自治体、物流事業者、航空会社など関係機関と連携した連絡会議を本年度中に立ち上げる予定だ。
石垣自然保護官事務所には、乗客が持ち出そうとする生物について航空会社などから年間数件の問い合わせがある。ただ、航空会社によると、搭乗時間の迫った乗客が持ち込んだ動植物のうち識別の難しいものについては踏み込んだ検査ができないという。
同事務所では見えないところで相当数が持ち出されていると見ており、「手荷物検査の厳格化や職員の研修など監視体制を強化し、持ち出しの未然防止に努めたい」と強調。「クレームに発展するなど航空会社では手に負えないケースについては警察や自然保護官事務所で対応していく」と話す。
過去には、野生動植物の不正取引を監視する警視庁がヤエヤマセマルハコガメやキシノウエトカゲを複数飼育していたとして文化財保護法違反の疑いで埼玉県の男を書類送検した事例のほか、香港やベルギーでリュウキュウヤマガメやイボイモリが販売されていたケースもあった。空港で発覚するのは氷山の一角とみられており、今後、八重山警察署との連携強化にも力を入れる。
文化財保護法違反や種の保存法違反など違法取引を行った場合、懲役や罰金などの罰則がある。特に種の保存法の罰則は非常に重く、5年以下の懲役か500万円以下の罰金、法人の場合は1億円以下の罰金が科せられる。
同事務所では空港職員や物流業者向けの規制のかかる種の見分け方がひと目で分かるハンドブックの作成も進めており「八重山には貴重な生き物が生息する。一部の心ない人の違法取引で八重山から生き物がいなくならないよう、地域で守れるよう支援していきたい」と話した。
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