みちびきの高精度測位で植栽省力化 幕別・大坂林業が内閣官房の「イチBiz」で最優秀賞
内閣官房が主催する、地理空間情報を活用したビジネスアイデアコンテスト「イチBizアワード」で、大坂林業(幕別町、松村幹了代表)が2025年度の最優秀賞に選ばれた。同社は日本が運用する測位衛星「みちびき」の高精度測位情報を用いた装置を製作し、林業現場における植栽作業を省力化。世界的な展開も見込めると高く評価された。

製作した装置を持つ中村さん(右)と松村代表
同コンテストは22年度から行われている。4回目の今回は全国から279件の応募があった。地理空間情報とは位置や時間に関する情報のことを指し、地図や衛星写真、3D都市モデルなどさまざまある。
同社によると、林業において伐採などは機械化が進んでいるが、植栽の分野はいまだ人力での作業が多い。松村代表(54)は「ただでさえ人手が足りなくなっている業界なのに労力がかかる」と説明する。
そうした背景もあり、社員の中村隆史さん(29)が中心になって、帯広市内の農業機械に関するソフトウエア開発会社と、植栽の省力化に向けた装置の製作に取り組んだ。
従来の植栽では作業時に間縄(けんなわ)と呼ばれるロープで苗間の距離を測って植える位置を決める。今回製作した、みちびきの高精度測位情報を受信する装置は、背負うことでタブレット端末の地図上に使用者の現在地や事前に植栽を計画した苗木位置などを表示する。都度、間縄を使って位置を図らずに済み、効率的な作業が可能になる。
また、植えた苗木位置を記録し、そのデータを育林における自走式下刈り機の動作時などに活用することも見込む。今後は装置の小型化などを進めた後、販売を予定している。
書類選考やプレゼンテーションを経て最優秀賞を受賞。1月30日に東京都内で表彰式が開かれた。中村さんは「自分のやってきたことが認められて良かった。コンテストを通じていろんな企業の方々と交流できたので、次のステップにつながれば」と喜ぶ。松村代表は「こうした装置など省力化につながるかもしれないものは、実装のスピードを早めていかないと、林業全体が生き残れない時代になっている」と重要性を説く。
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