南箕輪村の遺跡から縄文の謎に迫る 村文化講演会で堤さん講演 長野県

南箕輪村文化講演会で村内の遺跡について話す堤隆さん
長野県南箕輪村文化講演会(村教育委員会主催)は15日、村民センターホールで開かれた。明治大学研究・知略戦略機構黒耀石研究センター特任教授で、日本旧石器学会会長、県考古学会副会長の堤隆さんが「神子柴と久保上ノ平・・南箕輪村の遺跡から見える縄文の謎」と題して講演。センターが満員となる約300人が訪れ、太古のロマンに包まれながら縄文の謎に迫った。
講演で堤さんは、神子柴遺跡と久保上ノ平遺跡の特徴を紹介した。神子柴遺跡は1950年代に当時の小学生が畑で見つけた黒曜石の石器を学校に届けたことが発見のきっかけ。58年と59年に発掘調査が行われ、縦約3メートル、横約7メートルの限られた範囲から、石斧・尖頭器などの石器、計87点が見つかった。保存状態の良さや完璧な形状から「日本一美しい石器」と言われている。堤さんは「神子柴遺跡は考古学者では知らない人はいない」と強調。「今は国の重要文化財に指定されているが、国宝になってもおかしくない」と力説した。
神子柴遺跡の位置付けとして「住居説」「石器保管庫説」「物流センター説」などを挙げ、「石器の材料となる石の産地はバラバラで、保存状態の良さから、東西に石器を送る物流センターの可能性もある」とした。
久保上ノ平遺跡から出土した「人体文付有孔鍔付土器」(県宝)も紹介し、「酒造りの器なのか、太鼓なのか使い方は分かっていない。人体文は(茅野市の)国宝『縄文のビーナス』にも類似している。石器や土器から縄文人の暮らしを想像して、地域の文化財を大切にしてほしい」と呼び掛けていた。
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