
基調講演やトークセッションなどで縄文文化を発信したシンポジウム
長野県や山梨県の八ケ岳山麓で栄えた縄文文化を紹介するシンポジウム「えっ!縄文ってこんなにすごいのか!2」が21日、長野県茅野市の茅野市民館で開かれた。考古学の専門家による基調講演やトークセッションなど多彩なプログラムを通して地域が誇る縄文世界を広く発信する契機にした。県内外から約400人が来場した。
諏訪6市町村を含む長野県、山梨県の計14市町村は2018年、「星降る中部高地の縄文世界」として日本遺産に認定されている。今回同様のシンポジウムは一般社団法人縄文文化発信会議(山梨県)が主催して2回目。初回は山梨県内で今年1月に開かれている。
基調講演は3人が担当し、前諏訪湖博物館長の宮坂清さんは一大産出地だった諏訪産の黒曜石の流通経路を解説した。一つのルートとしては千曲川や信濃川経由で新潟にストックされて佐渡に、また糸魚川経由で北陸方面に運ばれたとした。
縄文時代の大規模集落跡である三内丸山遺跡(青森市)から出土した矢じりのうち33点も諏訪産と説明。運搬には船を用い、海上を北上したとした。質の高さで知られていた諏訪産の黒曜石。狩猟の道具ではなく、価値の高い「ブランド品」として現地の縄文人が欲したのではないかと推察した。
山梨県立考古博物館長の高橋龍三郎さんは縄文土器の製作者について考察した。縄文中期の土器は大型の深鉢が多く、最終的には死者の発生に伴い埋甕に転用されていたのではないかと指摘。施された文様や突起などは呪術的要素を含むとし、呪術にたけた人々が製作していたのでは―と推測した。元九州国立博物館長の三輪嘉六さんは縄文文化を世界に発信し、インバウンド(訪日客)の増加につなげようなどと呼び掛けた。
このほか、縄文世界を探究する小説家夢枕獏さんへの特別インタビュー、諏訪市出身の落語家古今亭雛菊さんによる縄文をテーマにした落語などがあった。
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