カエルの種分化 初期に存在 琉大など共同研究チーム 「幽霊集団」を世界で初めて発見

上、スインホーハナサキガエル(前之園唯史氏提供)下、コガタハナサキガエル(戸田守氏提供)
琉球大学熱帯生物圏研究センターの戸田守准教授や東京大学、広島大学、台湾師範大学の共同研究チームは、台湾のスインホーハナサキガエルと石垣島と西表島に生息する固有種のコガタハナサキガエルについて、系統進化の詳細を解明するためゲノム解析を実施した結果、両種の起源となる「幽霊集団」を世界で初めて発見した。国際学術誌「Molecular Ecology」に11日付で掲載された。
「幽霊集団」とは、ミトコンドリアゲノムには元祖となる古い痕跡を残していながら、核ゲノムは別集団のものと新しく置き換わっている状態の集団を表す。
研究チームは、台湾に住むスインホーハナサキガエルの北、南、東の三つの地域集団を調べ、東部に生息する集団がミトコンドリア遺伝子解析で最も古い系統であることを確認。一方、核ゲノム解析では東部集団が北部と南部の集団由来のDNAに置き換わっていることを突き止め、複数種のカエルの起源となる古い系統の東部集団が幽霊集団として残存していることを世界で初めて明らかにした。また、系統的に古い元祖集団の存続が極めて脆弱であることも示された。
成果について研究チームは「種の系統進化の過程解明の難しさを明らかにした」と強調するともに「近年、種の同定や記載がミトコンドリアゲノムの解析だけに頼る事例が多くみられるが、この手法は種分化の本質を見誤る危うさを抱えている」と指摘している。
論文はhttp://doi.org/10.1111/mec.17763から閲覧できる。
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