蓼科テレワーク集中力向上 実証プログラムで数値化 長野県茅野市
豊かな自然環境下で生産性向上と健康の両立を目指すテレワーク「ウェルネステレワーク」の研究を進める長野県茅野市は、昨年11月に2回に分けて行った実証プログラムを通して参加者の集中力向上を数値で示した。3都府県から実証に招いた大手企業5社18人の脈拍などのバイタルデータを測定、分析し、プログラム参加前後で比較したところ、実証参加時は18人中11人の集中時間が延び、累積で56%増加。集中度も向上した。
実証は森ビル(東京都)、セイコーエプソン(諏訪市)と連携し、同市蓼科で行った。プログラムは諏訪中央病院(茅野市)の須田万勢医師が代表を務める統合医療チームJINが監修した。食事、運動、睡眠、呼吸、入浴に関するセルフケアの方法を学び、栄養バランスの良い食事と日々の生活に取り入れやすい運動を組み合わせながらテレワークをした。
心拍の拍動リズムは集中時とリラックス時では異なり、集中時は規則的で早く、リラックス時は不規則的で遅くなるとされている。セイコーエプソンが開発し、医療機関との共同研究で性能が実証された腕時計型と上腕装着型の2種類の測定機器を使い、心拍変動データを分析して集中度や睡眠の質を可視化した。
実証は11月9~11日(1回目)と28~30日(2回目)に同市蓼科のそれぞれ別の宿泊施設で行った。東京都、大阪府、愛知県の大手企業の社員に参加してもらった。集中時間は1回目(4社8人)がプログラム参加前後で蓼科で仕事をした方が1.23倍、2回目(1社10人)は1.83倍延びた。「暗算テストのような集中」は1.57倍、1.84倍。「アイデアを考えるような集中」は1.17倍、2.0倍だった。睡眠時間の違いは小さかったが、深い睡眠は1回目が2.15倍、2回目が1.87倍増え、睡眠の質が高まった。一般的にテレワークだと減少する歩数や運動時間も実証では増加した。
ウェルネステレワークの実証は昨秋に大手企業2社の協力を得て同市蓼科で行っている。当時の参加者アンケートで「集中度向上を示すデータが示されないと、企業としては導入しづらい」との指摘があり、今年度の実証で効果の数値化を目指した。
担当する市地域創生課は「蓼科でのウェルネステレワークの効果が数字で示せたのは大きい。滞在中だけでなく、学んだことを持ち帰ってもらい、その後の生産性向上と健康に役立つ点も企業側に伝えていく。市内宿泊施設の閑散期の対策にもなる」と話した。商品化を視野に市は「ウェルネステレワーク」を商標登録として出願している。
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