パラリンピック「和歌山県の火」を東京へ
トーチに点火した「聖火」を持ち出す中屋武留さん(16日、田辺スポーツパーク体育館で)
24日に開幕する東京パラリンピックを前に、聖火リレーに関連したイベント「聖火フェスティバル」が16日、和歌山県田辺市上の山1丁目の田辺スポーツパーク体育館であった。広川町の「稲むらの火まつり」でおこした火をトーチに移して「県の火」として東京に送り出した。
田辺スポーツパークがパラ陸上競技の強化拠点施設になっていることから、県が主催して開いた。
聖火の出立式で仁坂吉伸知事は、大津波から人々を救った逸話「稲むらの火」にちなんで「県の火は、コロナという大災害の中にあって頑張ってきたアスリートの願いをかなえるための火だと思う。県から出場する3人の選手も大いに頑張っていただきたい」とあいさつ。真砂充敏田辺市長は「田辺スポーツパークで合宿した選手が多く出場する。一人一人にエールを送りたい」と述べた。
廣八幡宮(広川町)のみこが、種火を入れたランタンを持って入場。仁坂知事がトーチに点火し、和歌山パラアスリートクラブに所属する中屋武留さん(23)=和歌山市=がトーチを持って会場を出た。送り出した県の火は、20日に東京で開かれる集火式で統合され、聖火となる。
イベントでは、田辺高校吹奏楽部の演奏や、田辺市を拠点に活動する「南紀チアーエンジェルス」のチアリーディングもあった。はまゆう支援学校(上富田町)の生徒による応援動画もスクリーンに映し出された。
東京パラで実施される競技の体験会もあり、田辺市の高雄中学校と明洋中学校の生徒約60人が、車いすバスケットボールとボッチャを体験。
南紀チアーエンジェルスのキャプテン、小傳良彩花さん(18)=南部高校3年=は「コロナ禍でも頑張ってきた選手の皆さんには、練習の成果を十分に発揮してほしい」と、エールを送った。
■和歌山県ゆかりの3選手出場
東京パラリンピックでは、県にゆかりのある3選手が出場する。 有田市出身の生馬知季選手(29)=グロップサンセリテ=は陸上男子車いす400メートルユニバーサルリレー、橋本市出身の北田千尋選手(32)=LINE=は車いすバスケットボール女子、橋本市の中村智太郎選手(37)=日阪製作所=は競泳男子100メートル平泳ぎ。
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