空港、寺、商店街で「紀南アートウイーク」

南紀白浜空港(和歌山県白浜町才野で)
和歌山県白浜町や田辺市を舞台に11月に開催する現代アートの芸術祭「紀南アートウイーク」(実行委員会主催)の展示会場が決まった。空港や寺、商店街など6カ所。世界的な芸術家の映像作品を中心に、紀南出身の若手芸術家らが各会場の歴史や背景を掘り下げた作品を展示する。
展示会場は白浜町が南紀白浜空港、アドベンチャーワールド、川久ミュージアム。田辺市が高山寺、南方熊楠顕彰館、田辺駅前商店街。ほかにも、白浜町のまちなかなど、施設でなく地域を会場にした展示も計画している。
展示作品は会場と関連したものになる。例えば、白浜空港では「港の文化」に着目。もともと、海運の拠点だった紀南の歴史、現代の紀南の「玄関口」となっている空港の役割などを表現できる作品が考えられるという。
高山寺は縄文時代の貝塚に始まり、江戸時代に建立された多宝塔、南方熊楠や植芝盛平の墓など、地域の長い歴史が詰まっている。土地の記憶を表現した作品を検討している。
イベントの芸術監督は横浜美術大学長や森美術館理事で、現代アートの収集家でもある宮津大輔さんが務める。実行委は「話題性のある作品を多数収集しており、紀南の身近な会場で見られるのは貴重な体験になる」と話す。
実行委員長の藪本雄登さん(32)は白浜町出身。東南アジアで法律事務所を経営するとともに、東南アジアのメコン地域のアートに特化したアウラ現代美術振興財団を運営している。カンボジアの現代アートは、現地の歴史や文化を研究し、地域特性を抽出した作品を世界に発信している。この手法を紀南でも生かしたいという。
イベントの情報はホームページやSNSを通じ、日英2カ国語で発信している。
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