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「生まれ変わりの旅」 即身仏巡る (庄内の寺院訪ね2泊3日ツアー) 白装束で精神文化に触れる

 国内では現在、18体の即身仏が安置されており、そのうち6体はここ庄内地域に眠っている。即身仏が安置されている庄内の寺院などを白装束で巡り、民のため祈りささげ続ける、その精神文化に触れてもらうツアー「出羽庄内 即身佛巡詣の旅」が16日、2泊3日の日程で始まった。参加した6人は、新型コロナウイルスの収束がいまだ見通せない中、飢饉や疫病に苦しむ人たちの救済に力を尽くした行者の思いに触れている。

白装束に身を包み即身仏が安置されている寺院などを巡る参加者たち=16日午後、酒田市の海向寺

 国内の即身仏は現在、本県8(鶴岡市4、酒田市2、米沢市、白鷹町各1)、新潟県4、京都、岐阜、長野、神奈川、茨城、福島6府県各1の計18体が確認されている。また、ツアーのガイドを担う、即身仏として注連寺(鶴岡市)に安置されている「鉄門海上人」(1759―1829年)に関する研究論文を発表した地域史研究家、杉原丈夫さん(75)=酒田市みずほ一丁目、庄内酒田古文書館長=によると、庄内町内の寺院に1体安置されている可能性があり現在、調査中という。

 今回のツアーは、今年は12年に一度の出羽三山神社「丑歳御縁年」に当たる上、さらに東北デスティネーションキャンペーン(9月30日まで)も展開されていることを受け、庄交コーポレーション庄交トラベル事業部(鶴岡市)が、観光復活戦略課内に「精神文化・インバウンドプロモーション室」を設置した県、即身仏が安置されている5カ寺が点在する酒田、鶴岡両市の全面協力で「生まれ変わりの旅」として企画した。

 初日午前、酒田市のJR酒田駅前に集合した参加者は、同市のベルナール酒田で白装束に着替え、入定前の行者が五穀を断つために取った食事をイメージした精進料理に舌鼓。最初の訪問地、海向寺(同市日吉町二丁目)は全国で唯一、2体の即身仏が安置されており、伊藤隆文住職らの案内で忠海上人(1697―1755年)、円明海上人(1767―1822年)の前に歩みより、静かに手を合わせていた。引き続き現在、調査が進められている庄内町吉岡の永源寺、鶴岡市東岩本の本明寺を訪れた。

 酒田から参加した佐藤英夫さん(64)は「即身仏という当地特有の精神文化に触れたいと思い、参加した。なぜこの地に多くの即身仏が安置されているのか。しっかりした説明を聞くことができるこの機会にじっくり考察したい」と話した。

 2日目の17日は、注連寺、大日坊(いずれも鶴岡市大網)を訪問した他、同市加茂地区では、地元ガイドによる鉄門海上人に関する講話を聴講。3日目は南岳寺(同市砂田町)を訪問する。

 このツアーは今年10月末まで4回行われる予定。問い合わせなどは庄交トラベル事業部=電話0235(24)2550=へ。

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