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宇部日報社

萩焼作家の大和さんが壁画「昇陽-山河映照」を県立大に

作品の前で感謝状を受け取る大和さん(右、県立大で)

 山口市宮野の萩焼作家で県立大特別栄誉教授の大和保男さん(87)が創立80周年を迎えた同大に寄贈した萩焼陶板壁画「昇陽-山河映照」の除幕式が16日、北キャンパス講堂の桜圃会館で行われた。陶板のピースを組み合わせた7・2×2・4メートルの大作は、雄大な自然や宇宙の神秘をテーマにしており、地域との融合による共創を掲げる同大の象徴として広く公開していく。

 2013年に県立萩美術館で開いた「大和保男の陶芸~魂(アニマ)の造形展」で発表した作品で、構想から完成までに10年を費やした。さまざまな形をした694個の陶板を組み合わせているのが特徴。大和さんは「何百個のパーツを組み立てる精神性表現は、自身の純粋美術に対するシンボルでもある」と語っている。

 大和さん、村岡嗣政知事、柳居俊学県議会議長、前川剛志理事長、加登田惠子学長が除幕すると、大作が姿を現した。

 前川理事長から感謝状を受け取った大和さんは「究極の大作。太陽が山の端から出て輝き、彩りのある景観に沈んでいく美しい現象を表現した。新キャンパスがあるこの地は、かつて自分の遊び場であり、大学の建設構想を機に、作品を同化させたいと考えるようになった。美しく格調ある空間に設置してもらい、喜びと感動でいっぱい」と語った。

 大和さんは同大大学院国際文化学研究科を修了。08年に特別栄誉教授に就任した。

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