身入り良し 八峰町で夏の味覚 岩ガキ漁盛ん

荷さばき所で岩ガキの殻に付いた海藻などを取り除く漁業者(八森漁港で)
八峰町の県漁協北部支所管内で、夏の風物詩の岩ガキ漁が行われている。同町八森字横間の八森漁港では、岩ガキが山のように積み上がり、漁を終えた漁業者が選別などの作業に取り組んでおり、港町に夏の到来を告げている。
岩ガキ漁は、底引き網漁が休漁となる漁業者にとって夏季の収入源。アワビ漁とともに今月1日に解禁し、漁期は8月25日まで。今季は7組の漁業者が同支所から許可を得て漁を行っている。
夏空が広がった14日は、漁業者が早朝から船を繰り出した。素潜りで4㍍ほど潜り、消波ブロックや岩盤のカキを取り、午前中のうちに帰港。八森漁港の荷さばき所では、岩ガキを山積みにして、1個ずつ手に取って殻に付着した貝や海藻をハンマーで取り除いたり、サイズをそろえたりしながら箱詰めする作業に汗を流していた。
岩ガキが大きくなるには5~8年かかるとされ、資源保護のため、1日当たりの漁獲量を決めて漁を行っている。
同町八森の50代の漁業者は「今年はカキの身入りが良い。コロナの影響を心配していたが、今のところは昨年並みの価格となっていてほっとしている。天候や海の状態で今季はまだ3回しか漁に出られていないが、今後に期待したい」と話し、順調な漁が続くよう願った。
昨年から続く新型コロナウイルス感染拡大の影響による漁価低迷で漁業は厳しい状況が続いているが、同支所によると、今季の岩ガキの浜値は昨年並みの400円前後を維持。同支所では「12日に東京都に再び緊急事態宣言が出された影響がなければいいが。今後の推移を見守りたい」としている。
能代山本の飲食店や宿泊施設では、水揚げ状況に合わせて夏の到来を告げる地場の岩ガキが消費者に提供される。
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