柴田さん(帯広)史上初V5 全国バーテンダー技能競技
第48回全国バーテンダー技能競技大会北海道本部予選会で、帯広市内の「エー・グラス」(西2南10、フジモトビル2階)のオーナーバーテンダー柴田輝(あきら)さん(49)が史上初めて5年連続で総合優勝を果たした。コロナ禍で苦しい経営を強いられる中、練習を続け、全3部門のうち2部門で優勝。10月に新潟市で開かれる全国大会の切符を手にした。若手の育成に取り組みながら、自らの研さんも続け、初の全国優勝と世界大会への出場を目指す。

史上初の道予選5連覇と12回目の全国大会出場を決めた柴田さん
同大会はバーテンダーの知識と技術を競う、国内で最も権威のある大会。酒の知識を問う学科試験のほか、(1)課題カクテル(2)創作カクテル(3)フルーツ・カッティング-の3部門で競う。昨年の大会は新型コロナの影響で延期となり、2年ぶりの開催。予選会は4日に釧路市内のホテルで行われた。
課題部門のカクテルは、ジンとスイート・ベルモットで作る「スイート・マティーニ」。計量するメジャーカップを使わずに、4分間で5杯分を作る。フルーツ部門は定量のパイナップル、リンゴ、グレープフルーツを使い切って、10分以内で自由に飾り付ける。柴田さんはこの2部門で優勝した。
今回手掛けた創作カクテルは、イタリア語で小さな鐘を意味する「カンパネラ」と名付けた。北海道を思わせるスズランをテーマに、ジンやユズのリキュール、レモンジュースなど5種類を混ぜ合わせた。薄い黄色のカクテルが入ったグラスに、ラディッシュや南天の葉などでスズランを模した小さな飾りを添えた。創作部門では優勝を逃したものの2位に入った。
柴田さんは予選会参加者の中では年長。引退を考えた時期もあったが、参加を続ける。柴田さんは「道内のレベルを上げたい。選手として技術を磨きながら、自分の経験を若手に伝えなくては」と話す。今回、創作部門で1位に輝いた釧路市のバーテンダー佐久間泰弘さんは柴田さんが指導した。総合2位で全国大会へ共に進む。
コロナ禍の今回は例年と違った気持ちで迎えた。店は昨年から出張客らが減り、「1組の来店があるだけでうれしい」という日々が続く。「改めて1人のお客さんに向き合い、来店に心から感謝している」
ただ、技術を維持するため、練習で酒の費用が掛かる。「2人の子どもには申し訳ないと思いながら、家計を切り詰めてきた。バーでは感染者が出ていないのに、いつまでこの状況が続くのか」と悔しさをにじませる。
今回が12回目の全国出場となる。柴田さんは「残り3カ月間、1日も無駄にすることなく、世界へ十勝から行けるように頑張りたい」と意気込んでいる。
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