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北羽新報社

新世代小型ロケット開発へ 能代実験場で固体モータ燃焼試験

能代ロケット実験場で実施した新世代小型ロケットの第3段固体モータの燃焼試験

 今年度の打ち上げを目指しスペースワン(本社・東京都)が開発を進めている小型衛星打ち上げ機「新世代小型ロケット」の第3段固体モータの真空地上燃焼試験が30日、能代市浅内のJAXA(宇宙航空研究開発機構)能代ロケット実験場で行われた。試験はJAXA宇宙科学研究所の共同で、試験はトラブルなく終了。モータに不具合はなく、今後は得られたデータを活用し、打ち上げに生かしていく。

 同社が開発を進める新世代小型ロケットは、全長約18㍍、代表直径1・35㍍、全備質量約23㌧の3段式ロケットに軌道投入精度を高めるための液体ステージを追加。太陽同期軌道に150㌔の小型衛星を投入する能力を持つ。ペンシルロケット以来、発展してきた日本の固体ロケットシステム技術を民間事業に応用するのは初めて。
 今回の燃焼試験は、最新技術による固体モータの技術成果を共有し、日本の固体モータ技術、試験技術の維持・発展に貢献するため、同社と同研究所が共同で実施。実物大(全長約1・8㍍、代表直径1・35㍍、最大推力約9㌧)を使用し、燃焼推進特性や、ノズルをアクチュエータによって動かして推力の向きを変え姿勢を制御するTVC機能、計測計などを検証した。TVC付き上段モータの開発は、強化型イプシロンロケット第2段モータ以来5年半ぶりという。
 この日の試験には同社と同研究所から約70人が参加し、試験に向けて準備を整えた。作業は順調に進み、風速や風向などコンディションにも恵まれ、午前10時ごろに点火。モータが設置された試験棟から炎と白煙が勢いよく吹き出し、ごう音が響いた。
 実験主任で同研究所の徳留真一郎准教授によると、燃焼時間は約70秒で推力は9㌧弱とほぼ予定通りの性能を発揮。詳しい試験結果は検証しなければ分からないというが、TVC機能も正常に動作するなど良好なデータが得られたとみられ、「試験は成功と言える」と話す。また、点火には電気雷管ではなく、同研究所の研究成果で静電気や電磁波などの影響を受けないレーザー点火システムを使用し、正常に機能したとする。
 得られたデータは解析し、同社と同研究所で共有する。徳留准教授は「ロケットの市場展開には民間企業のチャレンジ精神などが重要になる。JAXAがこれまで培った技術を企業に移管するなどして貢献し、産業振興の支援につなげていく」と話していた。
 今後は、新世代小型ロケットの第1段固体モータの試験も同実験場で行う予定という。

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