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北羽新報社

能代風力発電所 風車建て替え工事着々

大型クレーンを使って新設風車の組み立てを実施(能代市浅内で)

 能代市浅内の海岸沿いにある旧「能代風力発電所」で進む大型風車への建て替え(リプレース)工事が23日、報道機関に公開された。既設の風車の解体に続いて、今月からは新設風車の据え付けが始まっており、従来の風車に比べ約2倍に大型化された出力2300㌗の風車が順次、大型クレーンを使って組み立てられている。新設風車の据え付けは9月まで続く一方、8月には一部風車の試運転がスタート。12月には「新能代風力発電所」の名称で営業運転が始まる予定だ。

 能代風力発電所(総出力1万4400㌗)は、東北電力グループの東北自然エネルギー(仙台市)が平成13年11月に商用運転を開始。1基当たり600㌗の風車(羽根=ブレードの直径44㍍、支柱=タワーの高さ46㍍、最高到達点68㍍)24基を稼働させてきたが、約20年が経過して老朽化が進み、部品や機器の不具合・故障が増加、稼働率も低下傾向にあったことから平成29年、発電所のリプレースを計画した。同社によると、10基以上の風車群(ウインドファーム)の解体・建て替えは本州初。
 事業は24基をすべて廃止して同じエリア(南北約3㌔)に新たに7基建てる。1基当たり出力は従来の4倍近い2300㌗、ブレードの直径82㍍、タワーの高さ78㍍、最高到達点119㍍と、いずれも2倍近い大きさの風車に置き換わる。機種は既設風車と同じ独エネルコン社製を採用。総出力は現行の1万4400㌗のまま。事業費は解体費を含み約60億円。
 環境アセスの手続きを経て昨年9月に着工。既設風車の解体と新設風車の基礎工事は大森建設(能代市)、新設風車の据え付け工事は日立パワーソリューションズ(茨城県日立市)、電気ケーブルの撤去・敷設工事はユアテック(仙台市)にそれぞれ発注。林地の伐採、杭打ち・基礎工事への着手に続き、今年2月に既設の風車を停止し、能代風力発電所を廃止した。
 既設風車の解体作業は4月に始まり、23日までに15基の解体を終了。入れ替わりで今月からはいよいよ新設風車の据え付けがスタートし、18日には発電所で最も北に位置する「新1号機」が姿を現した。
 23日は、新1号機から南に約300㍍の地点に建つ「新2号機」のタワーの組み立てや、既設の18号機の解体、解体後の風車のリサイクルに向けた作業の様子が公開された。このうち風車の組み立てでは、1200㌧の重量がある大型クレーンが4分割されたタワーのパーツを慎重につり上げ、それぞれをボルトで結合。24日には1番上までタワーが積み上がるほか、その後は発電機を備えたナセルや3本のブレードも取り付けるなど、1基の完成に約10日をかけるという。
 また解体されたFRP(繊維強化プラスチック)のブレードは産廃として処分する一方、タワーとナセルは市内の処理施設で鉄として再生し、コンクリート製の基礎や杭は道路に敷く砕石などにリサイクル。同社は本州初となる今回のリプレース事業は、今後国内各地で増えるとみられる同様の解体のモデルケースになるとして、情報を提供していきたいとする。
 同社能代営業所の斎藤力所長は「大型風車に建て替えることで将来にわたり電力を安定的に供給できるほか、メンテナンスの効率化も図れる。引き続き安全を最優先に撤去・建設工事を進めていきたい」と話した。
 5月末現在の工事進ちょく率は32・5%。既設風車の解体作業は7月末、新設風車の据え付け作業は9月中旬まで。8月からは順次試運転を開始し、12月には国内初のリプレース発電所として商用運転を開始する見込み。発電した電気は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)に基づき、リプレース単価17円(1㌗時)で東北電力に売電する。

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