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明生関昇進、地元沸く 懸垂幕設置、さらなる活躍期待 瀬戸内町

懸垂幕で明生関の小結昇進を祝った瀬戸内町後援会長の鎌田町長ら=21日、鹿児島県瀬戸内町の町きゅら島交流館

 大相撲で活躍する鹿児島県瀬戸内町(大島郡)出身力士・明生関(25)=本名・川畑明生、立浪部屋=の小結昇進が発表された21日、地元関係者やファンは喜びに沸いた。瀬戸内町明生関後援会(会長・鎌田愛人町長)は、町きゅら島交流館に「明生関 新小結おめでとう!」と書かれた懸垂幕を設置。住民らは「新型コロナで沈みがちな中、本当にうれしいニュース」「家族で応援している。けがをせず頑張ってほしい」と今後の活躍を期待した。

 午前9時ごろ、鎌田町長が自ら懸垂幕を掲げ、駆け付けた職員らが拍手で「地元の星」の躍進を祝った。道行く住民も懸垂幕に気付き「昇進が決まったの」「さすがだね、頑張ったね」と口々に祝福した。

 懸垂幕は縦5メートル、横1・5メートル。同交流館の壁には設置スペースが5カ所あり、「来場所も勝ち越したら、今度は懸垂幕5枚を使って壁一面に貼り出そう」と早くも期待する声が聞かれた。

 古仁屋相撲クラブで地元の子どもたちを長年指導してきた鎌田町長は、「(明生関は)普段から基礎練習を欠かさず、周りに良い刺激を与える存在だった」と振り返り、「大相撲で出身力士が活躍することは子どもたちにとって大きな目標になる」と語った。

 明生関は同町阿室釜生まれ。小学2年生で相撲を始め、篠川中学校卒業後の2011年5月に初土俵を踏んだ。

 息子3人が明生関と共に練習に励んだという同町篠川の吉見れい子さん(64)は「小さいころから知っているので余計にうれしい。地元から三役が出るのは初めて。頑張ってほしい」とほほ笑んだ。

 古仁屋中学校は今年7年ぶりに部員3人で相撲部が復活。3歳から相撲に打ち込んでいる重村鴻之介主将(1年)と、副主将の龍山克真さん(同)、益山虎大さん(同)も「やっぱりすごい」「関脇、大関と進んでほしい」と目を輝かせた。

 重村主将は、18日に奄美市笠利町であった第53回大島地区中学校総合体育大会相撲競技中学1年生の部で優勝した。トロフィーには、08年優勝者の明生関の名前が。掘れみ子顧問が「(重村君の)名前が一緒に並ぶね」と声を掛けると「うれしいです」とはにかんだ。

 町後援会は近いうちに、役場庁舎2階壁にも昇進を祝う看板を設置する予定。

 また、東京の関係者も小結昇進を喜んでいる。明生東京後援会(原稔二会長)は小結昇進が濃厚となった20日に臨時役員会を開催し、サポートを続けていくことを確認したという。

 原会長(63)は「明生関の活躍は古里の誇りであり、私たちの日々の励みでもある。しっかりと前を向いて横綱への歩みを進めてほしい。小結昇進、おめでとう。夢に続く大きな一歩を心から祝いたい」と祝福した。

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